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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第6章 無限列車にて 後編


自分に向けられる 顔ばかりに
狙いを定められた 猗窩座の攻撃を
「水の呼吸 玖の型 水流飛沫 乱!」
地面から空中へと
水面の足場を走りつつ
縦横無尽に移動し攻撃をかわして行く
ビッ わずかにかすめた拳が
あげはの右の頬を切った

「女性の顔を狙うなど、
無礼極まりなし!!
炎の呼吸 伍の型 炎虎!!」

杏寿郎の放った斬撃が
炎の虎となって襲いかかる
が 猗窩座が乱式によって
それを相殺する

炎虎で力負けしてしまうのであれば…
より強い 一撃で より多くを
根こそぎ抉り斬るより他にない!

「あげは!時間を稼げるか?」
煉獄君 何か考えがあるって事?
大技を使うって事?
「できなくはないけど、
そんなに…長くは、やってみる」

フゥゥーーーゥゥッ

「鏡の呼吸 伍の型 
鏡面迷宮 トリカゴ!」

あれは!
列車が脱線する時に使った技
あの時は逆にしてると言ってた
“逆反射”だったが
逆に反射させないのなら 
本来は“内反射”であるはずだ
だとすると 
内部で使用した技が内部で反射する…
鏡のトリカゴと言う名の牢獄だ

「煉獄君!今の内に!!」
彼女の技を考察している場合ではないが
あれは食いたくない技だ…
彼女の作ってくれた好機!
逃す手はない!

「炎の呼吸 奥義…」

ゴォオオオオオオーー
刀を自身の頭の右脇に構え直す
杏寿郎の体の周囲を
爆発にも似た炎が包む

今までの型では使わなかった構え…
炎の呼吸の奥義
この大一番で使うのに 
相応しい大技だ

ピシッ 鏡のトリカゴの一部に
ヒビが入って
ひび割れた隙間から 空式が
こちらへ飛んで来るのが見えて
あげはが杏寿郎の前に庇うように立つと

「壱の型 鏡面!」

鏡面で受け止めきれなかった
衝撃波の一つが
左の大腿を掠めたのを感じた
切れた所が 熱い 
走れなくなる程の 傷じゃないけど
ちょっと 深いな……

ビシビシとトリカゴの
ヒビ割れが広がって
ヒビがどんどんと大きくなって行くのが
見えた
「もう、これ以上は…」
「もう、十分だ!君は下がっていてくれ!
来るな。巻き込まれるぞ!!」
「でも…」
「…いいな?待機だ」
念を押すように強く言った

ガシャン 
鏡のトリカゴは音を立てて
砕け落ちて消えて行く



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