第44章 その琥珀糖の味は…　※R-15

「ダメっ、杏寿郎ぅ、
もう…これ以上、ダメ、はぁあん」

「これ以上は、
するなとでも言いたいのか？」


ダメと言いながらに言葉の端の漏れる

あげはの声は
確実に高く甘さを帯びていて


俺の下半身に一気に熱を集めさせるのには

十分すぎる程に十分で


むくりとあげはが身体を起こして来て

向かい合って座る形になって

俺の寝巻を両手であげはが握り締めて来て

俺の身体に自分の身を寄せて来ると


あげはの乱れた熱い吐息が耳に掛かる


「はぁ、杏寿郎…、
も、これ以上は…もう、私ッ」


そんな甘い声を耳元で名を呼ばれて
囁かれてしまっては
俺もどうにも　堪えられそうにもないが


何をそんなに恥ずかしがっているのかと

杏寿郎は思っていると　その理由が


その後の彼女の行動でそれが理解出来た


俺の足の上に　徐に彼女が跨って来て

その部分を自分から
俺の足にグッと押し付けて来るて


「我慢…出来ない…からっ、
も、無理ぃ、…ダメッ……ーたいの…ッ」


そうどうにも堪えられないと
切なそうな表情をしながら
乞うようにして訴えかけられてしまって


ゴクリと思わず
あげはの言葉に固唾を飲んでしまった

言わんとしてる事の
肝心な部分が聞き取れなかった……が

その前後から何を言っているのかは
杏寿郎にも理解が出来たが

いや　聞き取れなかったのは

その部分だけあげはが声を潜めたからだが


だがそうなりたいのを我慢できないと

そう涙ながらに訴えかける姿は


俺の本能を煽るには十分過ぎるほどで


だが　その肝心な部分を

その口から言わせたいと言う

別の欲望に支配されてしまう自分が居て


「あげは、どうなりたいんだ？」


そう言葉を求めて
あげはに問いかけた

「んや、…意地悪っ、
…そんなの…ッ言えな…い、んッ」


「なら、このままでいいのか？」


「やっ、それも、
ヤダっ…、…ーーたいのッ」