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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第43章 箱と袋の中身…


「ええ。杏寿郎に貰ったバラのポプリの
残りで、香り袋を作ってたんです。
皆に渡そうと思って」

「そうか、今話せるか?そのまま
作業しながらでいい、聞いてくれ。
甘露寺は風呂に行ったんじゃないのか?
さっき風呂とは別の方に、
向かっていた様にあったが」

手に持った端切れを袋に縫う手を
止めなくていいと杏寿郎が言って来て

あげはがチマチマと小さな袋を
縫って行くのをしばし見つめる

「蜜璃ちゃんなら、禰豆子ちゃんと一緒に
お風呂に入るってルンルンでしたけど?」

「そうか、甘露寺は竈門妹と風呂に行ったのか」


あげはは手先が器用だが…

なかなかに器用だな


「君は裁縫は得意なのか?」

「いいえ。別に普通ですけど?
これ位は、普通に出来るかと…。
それより、何か
ご用がおありだったのでは?」

手を動かしながらも
あげはが杏寿郎に話を促して来て


「君には、
明後日が結納だと言っていたが、
その前日は煉獄家に泊まるつもりでいる。
俺の家から、千城には。
三好さんの店に直接向かうつもりだ。
胡蝶達とは、
あっちで落ち合う予定にしている」


「杏寿郎、それは本当にありますか?」


ほら見ろ 工藤

怒るも何も 驚く所か

嬉しそうな穏やかな笑みを
あげはが浮かべていて

ふっとその顔が真顔に戻ると
あげはが何かを思案していて


「どうした?あげは、
何か気に掛る事でもあるか?」


「あの…杏寿郎。
その明後日ご実家に、
向かわれる途中で、一刻ばかり、
お時間をお取り頂く事は
可能にありますか?丁度、
ここからなら少し遠回りになりますが
道すがらに出来なくもありませんし。
その…、杏寿郎と結婚する事を伝えたいと
そう思って居る相手が
…眠っている場所があるので」


眠っていると言うあげはの言葉に
それを伝えたいと
考えている相手は故人なのだと

杏寿郎が悟るには十分だった







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