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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第43章 箱と袋の中身…


そう不安そうな面持ちで炭治郎が尋ねて来て

あげはがその完成した香り袋の中身に
自分の鼻を近付ける

「凄い、バラだけよりも上品で
落ち着いた年齢を選ばない香りで、
うん、流石炭治郎君ね。
炭治郎君に頼んで良かった」

あげはのその言葉に炭治郎がホッと
自分の胸を撫でおろした

「じゃあ、煉獄さんがお戻りになる前に
俺と禰豆子は部屋に下がらせて貰いますね」

「うん、炭治郎君ありがとう。
また、蜜璃ちゃんが戻って来たら
禰豆子ちゃんのお風呂、
お願いしとくわね。蜜璃ちゃんが
無理だって言ったら、春日さんも
きっとその役目、買ってくれると思うし」


杏寿郎が風呂を済ませて戻ると
自分の部屋の向かい側が騒がしい

ガラッと襖が開いて
中から竈門少年とその妹が出て来て

自分の胸の中にモヤモヤとする
何かが蠢いているのを感じた

何かやましい事がある訳でもないのに

竈門少年一人で
部屋にふたりきりだったのならまだしも

竈門妹も一緒だったと言うのに


どうにも俺はイチイチ些細な事に

嫉妬に似た感情を覚えてしまう様だ


俺はこんなにまでも
心の狭い 狭量な男だったのかと

自分で自分が恥ずかしくなりそうだ

俺がそんな事だから

甘露寺にも 気を遣わせてしまうのだな

あげはが倒れて気が付いた後も

人前だと言われて居ても尚
自分の感情が制御し切れなかったしな



俺はどうにも あげはの事になると

どうしようもなくなってしまう様だった


人に指摘される位なのだから 

相当なもんだな



俺の心をかき乱す最大の存在は

彼女の心の中にしっかりと在ると言うのに

拭いたくても拭いきれずに


在り続けると言うのに



彼に対する嫉妬は不思議と俺には無い様だ



その理由も俺は知っているからな



「あ、煉獄さん、お風呂…次、
私が頂いても良かったのかしら?
工藤さんからそうする様にって、
お伺いしたんだけど…」




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