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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第43章 箱と袋の中身…


さっき 急拵えで
あの小間物屋で貰った端切れで
小さな小袋は幾つか作ったんだけど


端切れはまだ沢山あるから
もっと小袋自体は
作ろうと思えば作れるんだけど


板の間の床の上に

あげはがその色んなちりめん生地の

小さな小袋を広げて並べると

その中のひとつを 自分の手に取った



「でもなぁ。これだけじゃあ
まだ、完成じゃないもんね…」



問題はそれの中身の方だ


本来であるならば…


これの中に杏寿郎に貰った
バラのポプリを入れて
匂い袋を作りたかったんだけども


いかんせん 時間がない

ポプリの熟成が十分じゃないからだ


うん とあげはが頷いて


「背に腹は代えられないとは
こういう時の事を言うんだと思うし。
…いつかの為にって取って置いても
持ち腐れちゃうからね、あれを使おう。」

あげはがぶつぶつと独り言を言いながら
板の間の部屋を後にして向かい側の
杏寿郎の部屋に入ると

ガラッと押し入れを開いて
ごそごそと荷物を手探りで漁り始めた

「えっと、確かこの辺に
あれを…しまってた様な、
あれ?こっちだった、いや、ここか」

ツンと指先に探し求めていた感触が触れて

「あった、これだ!」

お目当ての物を取り出した

片付けていた物は 
探し物をした時にちょっと乱れているが
今は時間が無いから
それはおいおいにして置いて

線香を入れている筒のコレクションは
半分は自分の趣味の様な物で

一般的な白檀や沈香や梅や桜
様々な香りのする物を筒に入れて
何本も所持しているが

その中に一際豪華な金色の
和紙の筒に入れてある
まるで新品の様な筒と

禊の時に使った 

蜜璃ちゃんと街へ行った時に買った
香料が強いバラの香りの石鹸の
新品の石鹸が入った箱を取り出した


香りが凄くするから
洋服ダンスに入れようと思って
買ってタンスに入れていただけで

内包はそのままだから
石鹸としても使用は勿論問題はない物だ

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