• テキストサイズ

その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第42章 その瞳に映る物


「まさか、突然に一緒にお屋敷に、
お住まいになるとお聞きする事になるとは
我々も、思ってもおりませんでしたし」

あの時は本当に驚いたのでと
春日が蜜璃にそう付け足して言った

その話を聞いていると
煉獄さんがいつものあの調子で
”明日から俺の、婚約者を
この屋敷で住まわせるつもりで居る”とかって
言って 使用人さん達が驚いてるのが
まるで蜜璃もそこに居て見ていたかの様に

その状況が目に浮かんで来て

「ふふふふ。煉獄さんらしいわ」


バタンっと応接間の戸が勢い良く開かれて


慌てた様子の善逸が入って来る


「きゃっ!何?って善逸君?」

「大変なんです!甘露寺さんっ。
あげはさんがっ!」


「ちょ、善逸君っ?どうしたの?
って、履物っ!!履いたままじゃない」

「あああっ、それは、
後でちゃんと拭きますからっ!
って、甘露寺さんと、春日さんだけ?
煉獄さんは?いないの?」

善逸はこの場に杏寿郎の姿が
ない事に気が付いてそう言うと

「ええ、煉獄さん?えっとね、
そのー、煉獄さんは
今は居ないの…それより、
そんなに慌てて何かあったの?」

「あげはさんが、突然倒れて。
中庭で、兎に角、早く来て!!」

「えええっ!それは大変っ!!
あげはちゃんが、倒れたですって?」

そのまま呼吸を使って
また中庭に向かって走って行く善逸を
蜜璃が全集中の呼吸で駆けて追いかけると

中庭の一角に
伊之助と炭治郎の姿があって


その2人に取り囲まれて
青い顔をしているあげはの姿があった

「あげはちゃん?
どうしたの?しっかりしてっ」

ガシッとあげはの肩を蜜璃が掴んで
激しく前後に揺するのを
炭治郎が蜜璃の腕に縋り付いて止める

「ダメです、甘露寺さん。
そんなに激しく揺すったらっ」

そのあげはの顔には冷や汗が浮いていて
苦しそうな声を時折漏らす

蜜璃が自分のハンカチで
その汗を拭い取ってやる

「あげはちゃん、苦しいのかしら?
酷い顔色だわ、…兎に角どこかで…」



/ 1961ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp