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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第39章 気持ちと想いと願い




礼節を重んじる性分でありながらに

時折破天荒な行動に出るのも
彼らしくもあるけど



「些末な問題に…ありますか?」

「大丈夫だ、それに人数なら合わせるからな」


人数を合わせると
そう杏寿郎が言って来て

あげはは杏寿郎の
その言葉に首を傾げた


彼の血縁者はそれこそ

槇寿郎様と 千寿郎君であるのに


こちらの人数に合わせて

もう一人 誰かに
出席してもらうつもりにしていると
そう杏寿郎が言って来て

一体誰を呼ぶつもりで居るのだろうかと

あげはがそう考えて返事をしかねていると

「む?しまった。いかんいかん。
急がねばと言いながら、俺としたことが
すっかり話し込んでしまっていた様だな。
よもやよもやだ…、どうしようもないな」

そう言って自分で自分に
呆れた様に言っていたかと思えば
ははははと杏寿郎が
それも豪快に笑い飛ばしてしまって

スッと呼吸を整えると
クルっとこちらに背を向けると
スッと腰を落として膝を軽く曲げた

一瞬で 杏寿郎の全集中の呼吸が
深まるのをあげはが感じ取って

スゥっとあげはも同じ様に

全集中の呼吸を

常中で使用する深さよりも


更に意識を集中させて深める


「よし、この話はこれで終いだ。
炎屋敷まで急ぐぞ、
あげは!全速力だ!」


「はい、畏まりました。杏寿郎。
全速力なら、私も負けませんよ?」

「言ってくれるな、君は。
だが、俺とて君に
遅れを取るつもりはないぞ?」

杏寿郎のその言葉にあげはが
くすりと笑って

「杏寿郎の方こそ…、にありますよ」



「行くぞ!あげは」

「はい!」



そう言って 二人同時に地面を蹴って

駆け出していた



炎屋敷へ向けて









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