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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第39章 気持ちと想いと願い


でも 彼がそうだって
それでいいんだってそう言ってくれたら

そうだって 思えるから 不思議だ


困ったような表情を浮かべて
肩をすくめながら
あげはがそう言って来て


「あげは。君がそんな風に、
今までの10年間を鬼殺隊として
生きて来た、戦い抜いて来た。
君が生きて、
守り抜いて、慈しんで来た。
その何よりの、証拠だ。誇ればいい。
だから、君はその気持ちを遠慮する
必要はないと俺は思うがな?」


そして そのひとつひとつが


私が この10年間
鬼殺隊として 戦い抜いて来た

私が 仁科 あげはとして
生き抜いて来た その証だと


彼がそう言って来て


「杏寿郎は、ズルい…にあります。
そんな事を言われてしまったら。
私は、貴方に何を言えばいいのやら…。
自分の中にある、この感情すらを
変える言葉を
私は持ち合わせていませんのに…」



私は今まで 自分が何者なのか



自分の知っている自分の
根底があまりにも不確か過ぎて


地に足が付いてないかの様に
ゆらゆらと揺らぐ


そんな 存在だと思って居た


仁科 あげはと言う名すらも……


自分なのかと疑問を抱いて生きて来た



自分が何者なのかとか 
何の為に居るのかだとか…

そんな答えのない疑問に迷うばかりで


でも 確かに ここには…


私の 記憶の中には


今まで……私が 
鬼殺隊として 生きて来たその

10年間の

軌跡が 刻まれていて


私が幼少期からずっと
誰にも言えずに胸の奥にしまい込んでいた
その疑問への 答えと変わって行く


私が 私である事


仁科 あげはである事


それが 間違いではなかったのだと……


そう 思える 確信に変わって行く


間違いなんかじゃなかったんだって

自分が信じてして来た事


大事だと思って守って来た事


その全てが……


私と言う 


存在を 形作って…行くか様にして


私への答えになっていく…






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