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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第38章 牛鍋とすき焼きと胸の外と内 後編


「…なっ!それは、ダメだ。
あげは。俺達は夫婦になるんだぞ?
いい訳ないだろう?ダメだ。
幾ら君の頼みとあっても、
それには俺とて、黙って
首を縦には振ってはやれんぞ?
そこは、
君には、その…女性らしく…だな。
夫である俺を立てて、その辺りの事を
俺に任せて貰いたいのだが?
君は些か、強情が過ぎるぞ?」

「うっ…、そっ、それは。
紛れのない事実でありますゆえ、
私が強情である事は否定は致しませんが。
しかし…ですね。それは、
貴方を立てろと言われてしまうと。
どうにも、一理あるにはありますし。
そこを何とかと、
言い出しにくくありますので。
ですが、それと同時に、
心苦しくあるのでありますが?」


杏寿郎の言葉にぐっとあげはが
言葉を詰まらせながらも
更にそう言って来て

強情が過ぎると言われたのに
それに対して不満を示す所か
それを認めて来る位なのだから…


強情 もとい 気が強いのは


本人も自覚していると言う事か

あの列車の時もそうだったが

ほとほとあげはは
俺の言う事を
素直には聞き入れられんらしい


「君の性分は俺は理解しているし、
同調すべき所はしているが。
これに関しては、こちらも
これ以上の譲歩は一分たりとも、
まかりならんぞ?あげは」

「なっ…!」

譲歩はこれ以上は出来ないと
杏寿郎がきっぱりと告げると
あげはが言葉を詰まらせる


あげはが自立心が強いし

対等であるべきに拘るが

そうは言いながらも

俺を立てようとしてくれる様な言動もある


俺がそうして欲しいと言えば

芯も強いが 折れてはくれないだろうか


「ちょっと、待って下さい。
杏寿郎。それはあまりにも
一方的や過ぎませんか?」


そうか まぁ…その

あげはの言い分もわからないでもない

彼女の方からすれば

俺の言っている事は一方的だからな


そうは 簡単には

折れてはくれないか… 

まぁ あげはだしな


なら仕方ない


ここは俺も 


男の意地を通させて貰うとしよう






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