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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第38章 牛鍋とすき焼きと胸の外と内 後編



「あげは、俺は…君の笑顔が…
好きなんだ。君には、笑っていて欲しい。
ずっと、俺の隣で。その笑顔を俺に
向けてはくれないだろうか?」


そう言ってこちらに笑顔を向ける
杏寿郎のその笑った顔だって

私もずっと

傍らで 見て居たいって

その笑顔で 隣に居て欲しい…って


そう 思ってるのに…


「君はいつも笑顔だが、
いつもの笑顔じゃなくだな。
今の笑顔みたいな笑顔だ。
俺はさっきみたいな、
あげはの、君の笑顔が好きなんだ」

「それは、仕方ありませんよ。
杏寿郎。この仕事をしていたら、
普段から常に笑顔ですから」


スルッと指先で頬を撫でられる


「杏寿…郎」

「あげは…」


頬を撫でていた指先が

あげはの唇に辿り着いて

つんっと指先で
唇を押されて圧を掛けられる


「んっ、…杏寿…郎」

「あげは、いいだろうか?」



ん?待てよ?

ちょっと待って…待って


往来の真ん中であるのに

口付けをしようとしてくる

杏寿郎の顔を押さえて顔を逸らす


「いいくありませんよ?杏寿郎。
ここは、往来にありますよ?
行動は慎んで頂きませんと…」

「何だ、気付いていたのか」

そう残念だとばかりに言って来て

「いや、むしろ、気付いてないと
思っておいでだったのですか?貴方は」

「君が、それをうっかり
忘れてくれているかと
そう期待してしまっていただけだ」

そう言ってまるで子供みたいな
無邪気な笑顔を杏寿郎が浮かべて


「確かに…、それも
忘れてしまっていた程、
嬉しいと感じていたのは
紛れもない事実にありますが」


いや あまりにも嬉しすぎて
別の事で頭が一杯になってたけど


杏寿郎 さっき 


何気にとんでもない事を
言ってたよね?



「いえ、あの。
私達の結婚式の事ですが……。
帝国ホテルを3日押さえていると
そう前に、仰いましたよね?
それに今も衣装が
3日分必要になるって…。
三好小母さんの予定だって、
何とかなるって…」



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