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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第37章 牛鍋とすき焼きと胸の外と内 前編


その答えに満足を得ると
杏寿郎は三好の方へ視線を向けて

「三好さん。俺があげはさんに、
勿体ないなんて事はありません。
むしろ、俺に
あげはさんが、勿体ない位だ。
だからと言って、
誰かに譲るつもりもありませんが」


「ははは。なかなか言うねぇ。
煉獄さん…だったね、
頼もしい限りじゃないかい。
なんだいなんだい、これまた随分と
気風のいい、男前の。
いい男捕まえたね。アンタ。
でも………、安心したよ。
見てたら分かるよ、もう大丈夫なんだって。
こっちの彼は、あの彼と同じぐらいに
アンタにとって、特別な彼だろう?」


「もう。三好小母さんっ
変な事ばっかり言わないでってば!」


そう冗談ぽく三好の言葉に返した後に
あげはがその顔を曇らせる

その理由も 俺が特別であると
それが彼と同等だと言う言葉への


俺への遠慮から… なのだろうが

だが 彼女はそれに 
いたく遠慮をするが


俺からすれば
至極 光栄でもあるがな



俺と言う存在が彼女の中で


彼と 三上透真と
同等なのだと言う事実は


絶対的な信頼と愛情の念を

彼女が俺に対して

抱いていると


言われているのと同じなのだから


そんな風に 三好さんの
発言を気にしすぎて

落ち着かない様な様子で
泣き出しそうな顔をしながら


不安そうな目で縋る様に
俺の顔を見てくれるなと

そう言いたくもなるが…



「いや、そうではありません。三好さん。
俺が捕まえられたのではなく、
俺が、彼女をあげはさんを捕まえたので。
そして、俺は彼女を離すつもりは、
例え彼女に、離せと言われたとしても。
毛頭ありませんので」


あの列車での彼女は

俺から逃れたいと必死だった

色々と俺に対して

理由をかこつけては…

俺からの申し出を
断る算段ばかりにあった


その理由は… 


他でもない


彼の存在であるに違いないが




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