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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第37章 牛鍋とすき焼きと胸の外と内 前編



理解したらしたで

今度は こんな部屋を
使わせて貰って良いのかと

遠慮が生まれて来てしまう


「三好小母さんがそう言ってるんだから、
いいと思いますけど。
ここはそれこそ、政府の官僚とかが
個人的な接待とかで
使う様な部屋にありますよ。
とりあえず、中に入りましょうか?
ここじゃ話せない、お話もありますので」


お話もあると言う

その彼女の言葉の末尾に只ならぬ
重圧感を感じたのは確かだが


「さ、杏寿郎。この部屋に、
遠慮してしまいたくなる気持ちも
分かりますが。ここに立って居る訳にも
参りませんから。入りましょう」


あげはにそう言われて
グイっと背中を押される様にして
半ば強引に部屋に押し込まれながら

中に入れられると

あげはがピシャンと大きな
音を立てて襖を閉めてしまった


「あげは…、その、だな。
もう少しばかり、
そっと、開け閉めをした方がだな。
その…、怒ってる…のか?」

「杏寿郎?怒られない…とでも
お思いですか?何てことを
言ってくれるんですか?あんなっ
人前で…、恥ずかしい事を言って。
信じられませんよ…?
私の所作に関しましては、
少々気が立っておりまして。
この場にはそぐわないと、
私も反省はしておりますが。
私の、そこをどうこうと、
仰られる以前の問題にありますが?
私は顔から火が出るかとっ……」

そこまで続け様に言葉を紡ぐと
じとっとした様な
恨めしそうな視線を向けられる

「ですから、それもこれも全て。
杏寿郎の所為にありますよ?
人の事を仰られるのは結構にありますが。
杏寿郎に、置かれましても、私と同じくして
反省して頂きたく…ありますが?」


「俺の所為?いや、それは違うだろう?
あげは。俺は…だな。
あの三好さんが、君の胸が
大きくなってると言ったからだな。
俺もそう薄々、感じていたと、
思って感じていた事を、
そのままに言ったまでだが?」






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