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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第37章 牛鍋とすき焼きと胸の外と内 前編



信頼を置いている
相手であるのには
違いない様ではあるし

ここに…と俺をあげはが
連れて来たのも また

彼女と俺を引き合わせたかったと言う

意図が 少なからずついでながらに

あったのかも 知れんし…な

本人は何も言わなかったが

もし そうであるのなら
 

ここはひとつ……

彼女の婚約者として

取ってつけた様な
好青年を演じて置くのが筋か


「三好さんと仰られるのか、
私は、煉獄杏寿郎と申します。
あげはさんとは、近々に
結婚をと、考えておりまして。
交際をさせて頂いている者にあります。
どうぞ、よろしくお願いします」


三好に対して杏寿郎が爽やかな
笑顔を浮かべながら
改まった様子でそう挨拶をする


あげはは隣でその杏寿郎の様子を見ながら

そんな白々しい位にわざわざ
爽やかな好青年を演じずとも

杏寿郎は自然にしていたって

人当たりのいい好青年に
違いないのになぁなんて

そんな事を 考えつつ

三好の反応を見ていた


「ちょっと、どういう事?結婚するの?
どうして、言ってくれないのよ!
あげはちゃんと、
おばちゃんの仲じゃないの?
水臭いわよ?うん。だったら!
今日は奥の部屋……特別に、
使っちゃっていいから。
案内しちゃうわ。
おばちゃんからのお祝いでね」

「いや、その、
結婚するって決まったのも。
ごく、最近の事だからさ?
まだ知らない人も居るからっ。
奥って、それって
上客専用の個室でしょ??
そんな所いいからっ。普通の所でいいって。
普通の個室で、十分だから
あんな部屋使えないって。
それに、私と三好小母さんは只の
店員さんとお客さんでしょう?」


そう三好に対してあげはが言った
その言葉が引っかかった

まだ 俺とあげはが結婚すると言う事を

彼女には
伝えたいと思って居る相手が居て
その相手にそれをまだ
伝えられてないと言う事だからだ

でも 彼女が直接に

その相手に伝えたいと思って居るのなら

その相手は 彼女にとって
かけがえのない 大切な相手に


違いはないのだろうが…





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