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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第36章 罪と罪 後編



そんなこの人に対して

私は……

何を言えばいいのかと

あげはは悲鳴嶼に掛ける言葉を
探して選んでいた


何を……言えば いいんだろうか


私は…


正しいと思う言葉が
なかなか自分の中に見つけられずに


沈黙が その場を支配していた


空気が重く……沈み込む様で


その場の空気を吸い込む事すらが


既に 息だわしい…



その沈黙を破ったのは
杏寿郎だった


「悲鳴嶼さん。俺が思うにではあるが。
この戦いは、
俺と…あげはだけの戦いではない。
胡蝶や冨岡、宇髄にとっても、
不死川にとっても。
特別な意味を持つ……戦いなるでしょう。
そして、彼にとっての戦い…でもある」


その杏寿郎の言葉に
悲鳴嶼が顔を上げた


「煉獄…」


杏寿郎が更に言葉を続ける



「貴方の想いは、俺達が預かろう!
そうして、頂けるとありがたい」



杏寿郎の言葉にあげはの顔が
ぱぁっと明るくなって

グイっと杏寿郎の羽織を引いて
うんうんと大きく頷いた

そして悲鳴嶼にあげはが
満面の笑みを向けると


「そうです!悲鳴嶼さん。
私からも、お願いしたいです。
悲鳴嶼さん。それを…、私と彼に
託して…頂けませんでしょうか?」


グイっと突然
大きな力で引き寄せれらたかと思うと

悲鳴嶼が両腕であげはと杏寿郎を
それぞれの腕で抱きしめられていて


その腕に込められた力から


悲鳴嶼の想いを確かに感じ取る事が出来た


その大きな手から伝わって来る様に

その想いが 自分に宿って行く様な

そんな感覚をあげはは感じていた


「…託しても、構わないの…だろうか?
俺の……想いを、君達に…」


「勿論だ!貴方の想い確かに受け取った!」


「聞かれるまでにも、及びません…ね?
そう思いませんか?杏寿郎」


スッとその腕が身体から離れて


「悲鳴嶼さん、お約束を…させて
頂いても、よろしいでしょうか?」


あげはがそう悲鳴嶼に声を掛けた






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