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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第5章 無限列車にて 前編


「でも、煉獄君が事情を理解して
炭治郎君を預かってくれるのなら
…私は…もう」
居ても居なくてもいいんじゃないかな?
とも思うんだけど
「だが、君は正式にその任を
解かれて居ないのであれば、
職務放棄じゃないのか?」


確かに 直々に仰せつかった任なのだ
勝手に辞める訳には行かない
が しかしだ 
彼が炭治郎君を継子にしてしまうとだ
私は 彼の言う通りに
するしかない訳だけど…

「炭治郎君はそれの返事してませんよね?」
「なら、竈門少年に決めてもらうとしよう」

どちらにしろ 非常にまずい私に
メリットがなさすぎる私には
彼にはいい事尽くしな感じだけども…

「見込みのある、継子に
君までついて来るなんてな!一石二鳥だ」
ハッハッハッハハと
戦いの最中とは思えない様な
大声を出して笑っている
「で、でも、炭治郎君が
なるって言った訳じゃないですし…」
と苦し紛れに言うしかなかった

「それに、もしも、炭治郎君がここで…」
命を落とすような事になれば元も子もない
「君が、彼等を信じないでどうする?
彼等の才能を認めているんだろう?」

あげはは返事の前に 
一瞬で後方の車両まで飛んで触手を斬ると
またすぐに杏寿郎の所に戻る

「それは、そうなんですけど…」
「成長するには、何事も経験が必要だ!
大きな困難であるほど、
人は大きく成長できる!
彼等にはもっと実戦が必要だ…それに」
グッと拳を握りながら杏寿郎が熱弁する

「竈門妹には、黄色い少年がついてる!
竈門少年には、猪頭少年がついてるからな!」
1人じゃないから 
大丈夫だと言いたいのだろうか?

「それに君には、俺がついてるからな!」

そう言って杏寿郎がハッハハハと笑った

ーギィヤァアアアアアッアアーーーー

ゴゴゴゴゴゴゴーー 
汽車の底が震えて 声が下から響いて来る
耳がつんざく様な 鬼の叫び声だった
立っているのが難しい程に 車体が揺れて

あげはがよろめいたのを 杏寿郎が支えた
「大丈夫か?君は、良くバランスを崩すな」
今日だけで何度か彼女の体を支えた気がする
「足元おぼつかなくて、悪かったですね。
ありがとうございました」
気分を害したのか
皮肉っぽいそっけない礼が返ってきた

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