第5章 無限列車にて 前編
「君が、言いたい事も
わからない事もないが。
それでは少年達の成長には繋がらん!
後輩を育てるのも、柱の仕事だからな!」
「でも、ここからだと…
フォロー遠すぎないですか?」
あげはは竈門少年達が心配な様だった
「君から見て、少年達はどうだ?
俺は、先の柱合会議の際にあの少年が、
不死川に一撃入れるのを
目の当たりにしたからな!」
「ああ、それで継子にしようと?」
「竈門少年には、見込みがあるからな!」
「彼は…、柱になる剣士ですよ」
炭治郎に見込みがあるのを
知ってたのは彼女もだったか
「彼、だけじゃない。
善逸君にも、伊之助にも…
伸び代がある…」
伊之助には天性的な
本能的な才能があるし
善逸には精神修行さえしてやれば
覚醒してても本領が発揮出来るはずだ
「君は、彼等を伸ばしてやらないのか…?」
それは 私に柱になって
彼等を継子にしろって言うこと?
「俺は、一度に3人も
面倒見切れんからな。どうだ?」
「え、でも…私は」
「俺を手伝うと言うのは?」
柱に戻る提案をされるのかと思ったが
違う提案の様だった
まぁ 柱は揃ってるから
戻りようもないんだけども
「君に聞きたい事がある、
知っていたんだろう?」
彼や他の者が炭治郎君の
事情を知ったのは
義勇や あの2人は別として
あの柱合会議のはずだ
「ええ、知ってました」
「お館様か?」
「彼等の、炭治郎君と禰󠄀豆子ちゃんの…
助けになる様にと」
「そうか、なら決まりも同然だな」
「決まりって何がです?
また、勝手に早合点してるんじゃ…」
「俺は、竈門少年を継子にする!
そして君は、お館様から竈門少年を
助けるように任を賜っているのだろう?
ならば…、君も俺と一緒に、少年達を
鍛えればいい!利害が一致する!」
「他の2人もついでみたいな感じですか?」
半場呆れながらあげはが杏寿郎に尋ねた
「俺1人では、3人は一度に
面倒見れないと言った筈だが?」
ああ 確かにそうは言ってたけども…
でもそれは…私が… 蝶屋敷を出て
炎屋敷に行くと言うことで…
返事をしかねていると
「いいのか?お館様に
言われているのだろう?」
何だろうな?
ちょっと脅しっぽく聞こえるのは
気のせいじゃないよな…