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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第34章 彼からのお土産



化粧をしてる顔を褒めるのなら分かるけど

人が多少なりとでも
時間をかけて化粧をしてるのを見て置いて

してない方がいいって 褒めるのは
どうなのかとも 思わなくもないけど…

彼はお世辞とかを言うタイプでもないから

感じたままの彼の本心……なのだろうけど


「もう、調子のいい事言って。
私の機嫌を取ろうとしたって、
そうは、誤魔化されませんからね?
どーも、お待たせしました。
もう、整いましたので。
出ましょう。杏寿郎」

「そうだな。なら、出るか?
出るまでに随分と、
手間を取ってしまったからな。
あげは、急ぐぞ?」


遅くなったのは

誰の所為?とは

口を酸っぱくして
言ってやりたくもなったが

あげははその言葉を飲み込んだ


急ぐぞの言葉の通りに早駆けをしようと
杏寿郎がスゥーーッと息を吸い込むと

シィイイッー……と
隣から雷の呼吸をしている音が
耳に入って来て

俺より速く 走るつもりだなと

杏寿郎が考えていると

気がついた 事があった


この呼吸の音……まさか

いや……これは 普通の雷の呼吸じゃなくて


「おい!あげは…、
それをされてしまうと俺は、
君に追いつけなくなってしまうんだが?」


通常の雷の呼吸に更に

雷の呼吸が重なって聞こえてたので

あげはは雷の呼吸の二段呼吸で

移動するつもりなのだと気が付いたまでは

良かったのだが


「だったら、杏寿郎も
全速力で私を追いかけて来て下さいね?
でないと……、置いて行ちゃいますから。
それに、出るのが遅くなったのは全て、
杏寿郎の所為ですからね?
私の所為じゃありませんから」


お先に~とあげはが小さく手を振って

ドンッっと大きな踏み込みの音だけを
残して駆け出すと
 
彼女の姿はもうそこにはなくて

俺がした事に対して
そうした事ではあるのだろうけども……

少しばかり ふざけすぎてしまったか

どうやら 俺が朝からしつこく
彼女に口付けばかりしていたから

彼女のご機嫌を損ねてしまって居るらしい



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