• テキストサイズ

その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第34章 彼からのお土産


ーーー
ーー




「理由が…知りたいか?工藤
どうして俺が、勝手な真似とも
取れる様な事ばかりしているのか。
お前も気になるのだろう?」

杏寿郎の口ぶりからして
それには何かしらの理由があるからで

「お聞きしても…よろしいので?」

「それは、彼女が人の事になら
意欲的だが。自分の事となると
てんで、無頓着だからだな。」

「無頓着……にありますか?」

「あげはは、自分よりも他人の事を
優先してしまいがちだからな。
人の事なら率先して動けるが、
自分の事となると、からきしだ。
彼女の、ペースに合わせて居たら、
結婚もいつまでも
先延ばしにされかねんからな!」

杏寿郎の言葉に
幾分の納得が行ったので
工藤が静かに頷く

「左様にありましたか。…確かに
鏡柱様は
その様な御性分をされておられる様に
お見受けする事が御座いました。」

「それに、父上にも…
あげはが自分をないがしろにするから
俺が何とかしてやれ…と、
そう言われているからな!」

「先代の炎柱様が……、にありますか?」

「ああ。父上があげはの事を
気に掛けていたのは、意外か?
あげはは、元柱だ。父上と共に
柱をしていたんだ…。それに父上は
あげはを俺の……」

「炎柱様?」



「いや、工藤。この話は
忘れてくれ。つい、話し過ぎて
しまった様だ。そろそろ、
あげはも準備が済む頃だろうからな。
では、工藤。留守を頼んだぞ!」


「はい、行ってらっしゃいませ。炎柱様」


工藤が身体の前で手を組んで
杏寿郎の背中に向けて
ゆっくりと深く頭を下げた

あげはが支度を終えて

玄関に向かうと

杏寿郎が上り口に腰を降ろして
履物を履いていて
脚絆を締めなおしていたが


背後に私の気配を感じたのか


こちらを振り向いて


そのまま 私を見たままで

無言のまま固まってしまった


「…………ッ!」


「あ。あの…、杏寿郎?……その
おかしかった、で、しょうか……?」



/ 1961ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp