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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第34章 彼からのお土産



ん?待てよ?結納??


あの杏寿郎の事だ……また勝手に
私には一切の相談もなしに
事を進めている可能性もあるかも?


「でもまぁ、私には親がいないし?
そんな改まった様な
結納も必要ない……か…」


結納をしないケースも
近年はあるにはあるし
ちゃんとした方法に沿った物じゃなくて
簡略化した食事会だけの場合もあるか

そもそも 私には
血の繋がった親族が居ないのだから
結納をする 必要性もないか…

結納を省略する場合もあるとかも
聞いた事があるし

こんな仕事をしてるのだから

流暢に結婚の用意をしてる
時間も惜しいと

結納はおろか 結婚式らしい
物すらもしていないと言う子も
数人知って居るのは 知っているので

それに 顔合わせも何も

彼の父親である槇寿郎様とは
元々私自身は面識があるし

変な言い方ではあるが

彼と過ごした時間よりも長く
一緒に仕事をしてきた間柄でもある


そんな事を考えて居て ふと
吊るしていた隊服が視界に入って来た

「準備っ!しないと、今度は
怒られちゃう。こんな時間まで
何をしてたんだって、言われそうだし」

蜜璃ちゃんから貰った
列車の時に着ていた形の隊服は

次の満月の決戦の日に
着るつもりでいるから

今日は……いつも着ていた方の
隊服にしようと思って

あげはがそれに袖を通した

私はブーツだから脚絆は付けないので

袴のままで隊服は着ているんだけど


愛用している
黒の皮のショートブーツは
ヒールこそついては居るが

ヒールの部分の高さは5センチで
そう身長が
大きくなりすぎたりもしないし
ヒールの太さは太目だから
多少の長距離移動も苦にはならない

部屋に置いてある
全身が映る姿見の前で

隊服の上に普段着ていた
紫と白の矢絣の羽織りを羽織れば

普段の私になる……


「…………」


無言のままで
その姿見に映る自分の姿を

あげはは見つめる


このままで いいのだろうか?

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