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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第34章 彼からのお土産



「では、私の方は
一旦下がらせて頂きますので。
工藤さんとお話をされている間に
準備を整えて参ります」

そうあげはが小さく頭を下げて
そのまま部屋へと戻って行った


「工藤…。あげはと何を話していた?」


その杏寿郎の眼光は鋭く
工藤に対して

余計な事は言ってないだろうな?と
その視線が言っていた

「いえ、炎柱様が
ご心配なされる様な事は何も。
私は川本と藤井の件で、
鏡柱様にお礼を申し上げておりまして。
藤井の診断の結果を鏡柱様は
気になさっておられたご様子でしたので、
それをお伝えしたまでです」

腕組みをしながら杏寿郎が
工藤の話を聞いていて 

そうかと 小さく言うと
その表情が少しばかり和らぐ

「工藤。本来の用事を忘れる所だったな。
俺がお前に聞きたいのは……、
前に頼んでいた物は間に合いそうか…と
その確認を取りたくてな」

「はい。前に炎柱様より
仰せつかっております件につきましては、
あちらとの連絡を取ってありまして。
例の物については、
納期までには仕上げるとの返答でした。
お伝えするのが、
遅れまして申し訳ありません…炎柱様」

「いや、別にそれは構わん。
間に合うと、先方が言っていたのであれば、
それでいい…。
もし間に合わないのであれば、別の手配を
お前に頼もうと思っていたからな……」

「左様にございますか……。
炎柱様…、随分とお心に
余裕があられない様に御座いますが…?
それは…、鏡柱様と
何かご関連が…?」

工藤は……鋭い男だ
こちらの感情の在る所など
全てお見通し……と言う訳か

年の功なのか
長年使用人をしているからか…

だが

俺の苛立ちを察していながら

それをそのままにして置かずに

聞いてくるのが

この工藤と言う男…だな
全く 工藤には敵わんな

「漏れてるか?」

「少なくとも、私には分かる程には……」


「そうか……。
なら相当、苛立っているのだろうな俺は」


苛立っているのは確かであるのに
当の杏寿郎は
まんざらでもない様な 

そんな表情をしていた



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