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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第34章 彼からのお土産


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次の日の朝に
朝食と朝の稽古を終えて


出掛ける支度を整える為に
部屋に戻ろうと
あげはが廊下を歩いていると


工藤に声を掛けられた


「鏡柱様、少々お時間を頂きまして。
よろしいでありましょうか?」

そう呼び止められて
あげはが足を止めた

「え、ええ。工藤さん。
まだ出るまでには時間の
余裕がありますので。何か…?」

「先日に鏡柱様が、いとまをと…
仰られていた使用人についてなのですが…」


工藤の言葉に
あの朝の記憶が蘇って来て


「ああ。あの時の
上部消化管出血疑いの方の事ですね?」

「あの後、病院に入院し
検査を受けた結果…
びらん性胃炎との診断だった……と
報告の方がありまして」


その工藤の言葉を聞いて
あげはがああと言う顔をすると


「びらん……ああ、でしたのなら
早めに気が付いて良かったです。
潰瘍まで達してなくて、
それを聞いて安心しました。
ゆっくり静養するように……と、
そちらの方に…
お伝え願えますでしょうか?」

「いえ、そうではありませんでして。
こちらから使用人を代表して先日の
川本の負傷の件も含めまして、
鏡柱様にお礼を申し上げたく…ありまして」

そう言ってあげはに対して
頭を下げようとする工藤を
あげはが制すると

「いいですよ、そんな。
お礼言って頂くには及びません…、
私は、自分がすべきことを
したまででありますので。
お礼は結構です。工藤さん……
それでしたら、
私の方が…工藤さんのお礼を
言わなくてはならなくなりますし……」

こっちからお礼をと
話をしているのにも関わらずに
逆にあげはが工藤に対して礼を言いたいと

そう 申し出て来て
予想外の展開に
工藤は面食らっている様子で

「いえ、私は何も…。
鏡柱様にお礼をして頂くことなどは…」

「杏寿郎さんに依頼されて、
このお屋敷のお部屋を一室。
板の間に張り替えるのに、
ご苦労をおかけしたのではないかと、
私は……思っているのですが?」


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