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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第33章 たった一つの揺らぐ事のない


何度か好きと言いつつも
あげはがそれを
最後に否定して来たので

思わず身体を彼女の方へ向けると

俺の羽織をギュッと
あげはが握って来て

じっと 見つめて来る


「大好き…、なんです。
杏寿郎、貴方の事が大好きッ…。
だって、好きじゃ…、
足りなかった……からッ。
杏寿郎…、大好き。
ねぇ、杏寿郎…。
大好きじゃ…、足りない時は…?
何て…、言ったらいい…の?」

視界に影が降りて来て
ギュウウウッと強く抱きしめらる

せっかく治りかけてる肋骨が
また折れるんじゃないかって
そんな勢いで 強く
抱きしめられてしまって


「あげはっ、
君は…俺を殺すつもりか?」

「ええ?死にそうなのは
私の方っ…ですが?ちょっと、
苦しいですって、杏寿郎っ」



「知りたいか…?あげは」

スッと腕の力が緩んで
彼の腕の中に居るのは変わりないけど

「知る…?」


「大好きで…、足りない時は
愛してると言えばいい!簡単な事だ」

そのまま 杏寿郎の胸に
自分の身体を預けると
スッと瞼をあげはが閉じて

「愛してます…よ、杏寿郎…」

「俺としては、君にそう言われるのは。
喜ばしい限りではあるが。
熱でも…あるのか?
どうか……したか?」

「ご自身が言わせるように仕向けて置いて、
どうして…、そう仰るんです?」

ぷうっとあげはが
不満気に頬を膨らませて
そう抗議して来る

「嬉しい…のだが?
…あげは、俺はどうしたらいい?」

予想外の言葉だったからか
杏寿郎は戸惑っている様子で
今度はこっちがそう問われてしまって


「でしたら、
杏寿郎も言ったらいいのでは?」


「言う、……何をだ?」


「大好き……で、
足りない時に言う…やつですよ」


あげはの言葉に
杏寿郎が目を丸くさせると

その後 笑顔になって


「そうか。それもそうだな!
あげは。愛してるぞ。俺は君を愛してる!」

「ふふっ…。私も愛してますよ?杏寿郎」

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