第33章 たった一つの揺らぐ事のない
あげはの存在は…
彼の中に彼が残っているのかを
いち早く知る為の
……指針になるだろうからな
彼は今も
彼と戦っている
そうでなければ
彼女はここには…居ない…
そう もうとっくの昔に
ここに居る事すら…あり得ないだろう
彼女がここに居る事それこそが
彼の中に鬼殺隊の柱である
水柱の三上透真が居ると言う…
何よりの 証拠 なのだから
鬼である方の
三上透真の執着の全てが
あげは……にしか
向けられていないのであれば
だとするならば…あげは自身も
重要な…存在とも 言えるのか……
だから…なのか?
あの時 お館様が俺に
俺に…あげはを託すような事を
お館様が仰ったのは
それで…だったのか?
知っていた…と止められなかったと
そう 仰っていたか
ご存じで在られたのか
彼の中にある彼の存在の事も
それが…… 脅威その物でしか無い事も
そして……
それを止める事が出来るのは
他の誰でもなくて……
”あげは”にしか…出来ないのだと…
そして それは
あげは本人が知っている様に
あげは一人で成せる事でもないと言う事も
初めから 全て…ご存じであった……のか
お館様…は
そうかそれで……
だったら… お館様は何故
あげはに羽織りを返した?
鏡柱としてのあげはとして
彼と対峙する 意味は……?
粗方の事は…理解が出来た様にあるが
ここに来てまだ わからない事が…あるか
考えても仕方ない……か
ならば…
もうひとつの方を…考えるか
そちらから考える事でまた
別の筋道が出来るかも知れん…からな