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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第5章 無限列車にて 前編


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…明るくなった と思うと
私は竹林の中にある道の上にいた
あれ?なんで私はこんな所にいるんだっけ?
とあげはは思考を巡らせる
確か 私は汽車に乗っていて…?
え?なんで汽車に乗ってたんだっけ?

ああ そうだった 思い出した
あの時 私の事を救って下さった
隊士の人に… 今は水柱様に 
お礼を言いに行く所だった
あげはの手には手土産の包みがあった

竹林を抜けた先にある 水屋敷を訪ねた
戸口に立って 戸をトントンとノックする
「すいませーん!ごめん下さい。
水柱様は、いらっしゃいますでしょうか?」
ギィッ と戸が開いて中から
1人の青年が出てくる

『僕が、水柱…だけど?
と言ってもまだ、先月なったばかりで
実感もなくてさぁ、
あ、あれ?君…もしかしてあの時の』

この人にとっては 
私は鬼から助けた中の1人でしか過ぎないのに
顔を覚えていてくれたのが 嬉しいと思った

「いつかは…、命を救って下さりまして、
ありがとうございました」
初めはお礼を言って
手土産の菓子折りを渡して帰るつもりだった
「それ、お菓子でしょ?
ね、もし時間あるんだったら、
それ一緒に食べようよ。
貰い物の洋菓子もあるんだ!君もどう?」
「え、でも…」
「いいって、いいって。
1人じゃ食べきれないくらいでさ。
困ってたんだ」
お困りの様だったら
とご相伴に預かる事にした

縁側に二つ並べた座布団と
同じように二つ並んだお茶と
1人では食べ切れないと
言ったことがあるだけの
色々な種類の洋菓子が並んでいた

「まぁ、すごい。こんなに…沢山」
「でしょ?困ってたんだよ、
君が来てくれて助かったよ」
あげはがお菓子を食べているのを
その人はニコニコと
穏やかな笑顔で眺めていた

「あ、あの。お召し上がりに…は、
ならないので?」
「うん、僕も食べるけど。
君、美味しそうに食べるね…」
「え?そうでしょうか?」
「見てて、幸せな気持ちになれるよ。
ね、君、名前は?」
「私は、あげはです。仁科 あげは…」
「僕は、鬼殺隊水柱の三上 透真。
よろしくね、あげはちゃん」

ー柱ー と呼ばれる人達は
鬼殺隊の中でも特別な存在で
隊士たちの憧れの的であり
その一方で恐れられているとも
聞き及んでいたけども
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