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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第32章 深まる謎と謎


「誰かと思ってたら、煉獄じゃねぇか。
どうしたんだよ?お前が吉原に
自分から来るなんて……、珍しくね?
ん?ああ、もしかして…、アレか?
あげはが、できねぇ時期だから……か?
お前も隅に置けない男じゃねぇかよ。
英雄色を好む……とは言うが…ねぇ~」

勝手に邪推をして
ニタニタと不敵な笑みを浮かべている

「悪いが宇髄。
俺は……ここには
君に用があって、来たんだが?
笑えない冗談はそれぐらいに
してくれないか?怒るぞ?」

「もう、怒ってんじゃねぇかよ。
冗談通じねぇ奴だな、お前。
ま、わざわざこんな所まで
会いに来るって事は、急ぎなんだろ?」

「まぁ、急ぎではあるな。
冨岡と甘露寺には、もう伝えて来たし。
この後は不死川の所へ
行くつもりだ」

「お前、…
…朝っぱらから忙しいやつだな……
ああ、まぁ、……その何だ。
俺の贈ったあの本は役に立ってっの?」

ニヤニヤと宇髄が
野暮な笑顔を浮かべながらそう尋ねて来て

例の夜の指南書の話を振られて
すっかり黙り込んでしまった
杏寿郎からの言葉を
宇髄が待っていると

口を閉ざしていた杏寿郎が
視線を泳がせて居たと思ったら
こちらに視線を向けて来て

「その、…宇髄……君は
奥方が3人居るが…
その、どうなんだ?」

いつもの勢いのない
小さな声で尋ねて来て 
杏寿郎が視線を地面へと落とす

「どうって?」

「毎晩……宇髄は
3人の奥方相手にしてるのか……とか、
その辺りの事だが…?
そのあっちの…、頻度……的な」

お互いの視線がぶつかって
しばらく見つめ合うと

ふっと宇髄が視線を逸らすと
ふっと小さくため息をついて

「で、お前は……毎晩な……訳?」

「なっ、それは宇髄、誤解があるぞ?
俺は…毎晩ではなくて…。
いや、毎晩なのだが。いや、
俺が聞きたいのはそうではなくて……その」

「いや、もう…それ、
俺に相談しにわざわざここまで、
来たとかじゃねぇだろ?煉獄。
お前…どんだけ、タフな訳?
いや、タフそうだけど。そうだわ。
ガッついてばっかだと、
あげはの奴に怒られんぞ?
アイツ変に真面目っーか、
頭硬い所あっしな」

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