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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第32章 深まる謎と謎


そこまで話した所で

伊之助が地面の小石を並べ始めたので
この辺りで説明はよそうと思った

「で、このブドウ…がなんなんだよ?」

「全集中の呼吸をね、
する時って…肺を広げる、
胸郭を開くって教えてもらうでしょ?」

あげはが地面に描いた
肺の絵の上に
庭の玉石をきっちりと並べて行く

そして肺の絵の隙間なく埋めると

「凄い、沢山……
石で埋め尽くされましたけど……」

「この状態が、全集中の呼吸ね。
それで……私が、して欲しいのは
ここから、更に……この玉石を……」

あげはが更にその上に上にと
玉石を積んで重ねて行く

「こうして…欲しいの。君達に。
こうしてすると、積み上げられるから。
重ねて積むと……
どうなるか……分かる?」

そう地面の石を指さして
あげはが3人に問いかける

「重く……なるって事?空気が
圧縮……される訳?」

「まぁ、この場合は酸素と言うよりは……
呼吸がね?それで…、私がして欲しいのは
この肺の状態でこうする事。それから…
これが出来たら、もうひとつ……先へ…」

スクッとしゃがみ込んでいた
姿勢からあげはが立ち上がる

「この状態からって、
パンパンじゃねぇかよ!
んな事……、出来っわけ……ん?」

伊之助があげはの積み上げた石が
コロンと一つ転げるのを見て

あっと 声を上げた

その伊之助の顔を見て
あげはがにっこりと笑顔になる

「そ。私が言いたいのはそれね。
でもこれは、諸刃の剣だから……
どうしてもって時の、
ここ一番で使って欲しいかな?
でないと、最悪肺が、
破裂するかも知れないしね」

伊之助がそんなあげはの言葉を
尻目に得意げに腕組みをして
うんうんと頷くと

「バカにしてんじゃねぇぞ?あげる。
俺は、伊之助様だからな!
山の神だからな!
あげるに出来るんだったら、
俺にも出来るに
決まってんだろーがよ!見てろよ?」

よしよしと伊之助の頭をあげはが撫でる

「はいはい。期待してますよ。山の神様」

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