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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第31章 その名を継ぎし者


杏寿郎の言葉に
驚いたように義勇が目を見張って

「……そうか。鉄…友さん、が。
俺に日輪刀を……」

「冨岡。俺達には勝つしか…
許されていないようだぞ?
せっかく来たんだ、冨岡。
ここでひとつ、手合わせ……しないか?
都合がいいか悪いか、ここは道場だ。
俺は隊服で、君は稽古着。
手合わせならすぐに出来るだろう?」

「いいのか?煉獄…まだ骨折は
完治していない……んじゃないのか?」

「要らぬ心配だぞ?冨岡…
悪いが俺も、怪我の療養を
したただけではないぞ?」

「そこまで言うのなら、分かった。
そうしよう。」



道場でお互い木刀を構えて

対峙する


冨岡とこうして手合わせをするのは
初めてではない

木刀をぶつけ合わずとも 感じる

ビリビリと空気が震えるのを


冨岡もまた 自分の殻を脱ぎ捨てて

剣士として 成長したと言う事


スッと杏寿郎が構えて来た木刀を倒して
構えなおすと

それを見て義勇が目を細めた


あの構え……不知火か


なら……俺は


ダンと杏寿郎が床を蹴って

手合わせが始まる

何度か お互いの木刀をぶつけ合って

気が付いた事がある


この短期間で……腕を各段に上げている……と


「強く……、なったな。煉獄」

「それは、そのまま君に返そう、冨岡。
強くなっているのは、俺だけじゃない
冨岡…。君もだ……」

「呼吸が……、深く…なっているのか?
いや、違う……、深さではないの……か?」

俺の 呼吸の変化に
冨岡が気が付いたか

気が付いたら 教えようと思っていたが

流石 冨岡だな…


「二段呼吸と言うらしい……ぞ?
あげはが体得した、常中の先の呼吸だが」

「二段呼吸……、
あげはが編み出したのか……?」

興味を惹かれたのか
構えていた木刀を義勇が下した

「呼吸を練り上げる事で、型の威力を
底上げできる呼吸の方法だ……」

そう続けると
杏寿郎は二段呼吸の方法を
義勇に説明する

「そんな事が…、可能なのか…
信じられないが。煉獄がしている呼吸が
それなのなら、そうなの…だな」
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