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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第5章 無限列車にて 前編


「君は、今、何をした?」

斜め前のボックスから声が
飛んで来た杏寿郎だ
あげはの声の違和感を感じたのは
杏寿郎もだったようだ
「何って、お館様の声を
真似しただけですよ」

お館様の声と聞いて 炭治郎も納得が行った
あのお館様の声を聞いた時に感じた高揚感を
さっきのあげはの声に覚えたからだ

「さてと、私ちょっと、
お手洗いに行ってくるね。
私服で来たけど、みんな隊服だしさ。
1人嬉しい子みたいだしね」
着替えに行くと言ったあげはに善逸が
「ええぇえーっ!脱いじゃうんですか?髪も?
勿体ないしぃー、戻しちゃうの?
すっごくイイのにぃ?」
善逸には悪いが 鬼が出てからでは
遅いんだけどなぁ
「まぁ、髪型はこのままでも…いいんだけど。
あ、でも、隊服はいつものより
嵩張らないんだよ」
と言い残して お手洗いに行ってしまった

しばらくして 戻って来たあげはは
隊服の上に矢絣の羽織姿で
それはいつも通りなのだが
いつもと大きく異なっているのは
膝上の丈の短めのスカートになっている事と
その下には黒いタイツ姿だった

「しのぶちゃんが、こっちにしたら
荷物減らせるって言われて。これにした
んだけど、…短すぎない?大丈夫かな?」

生足では無いものの
普段のくるぶしまでの袴よりは
大分 短くて少し心許なく感じてしまう

「ギィイイヤァアアーーッ!!
スッ、ス、ス、スカァートォォ!!
ス、スカートの隊服もあるんですね?
なんで、いつも、こっちにしないんですか?
すっごく似合ってるのに?」

勿体ないと言いたげな善逸が食い気味で
あげはが引いている様子だったので
炭治郎が2人の間に入った

「こら、善逸。静かにしないか!
……でも、とても良く
お似合いですね。あげはさん…」
「うむ。俺も、そう思うぞ。あげは。
いいな、君に良く似合ってる!
甘露寺とお揃いだな!」
杏寿郎の甘露寺とお揃いと言う言葉に
あげはが自分の隊服を
撫でるように手を添えて答えた

「あぁ、これ、そうなんですよ。
私は蜜璃ちゃんと身長殆ど同じなので。
これは、蜜璃ちゃん用にしのぶちゃんが、
隠の人に頼んで前が閉じられる様に、
あつらえて貰ったやつなんです」
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