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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第31章 その名を継ぎし者


思わず身じろいで
彼の熱すぎる口付けから
逃れようとするも

後頭部を固定されて
そのまま更に口の中を
彼に舐め尽くされてしまって

「ふぅ、…んっ、
…はぁ、ん゛、んっんんっ」

彼の気が済む頃には

腰が砕けてしまって
呼吸が乱れて
その場にズルズルと
崩れそうになったのを

脇で支えれて
上り口の上に座らされる

「…っと、あげは。大丈夫か?」

「ちょっ、……杏…寿郎!
何て……口付けを
してくれるんですかぁ~、バカァ…」

「いや、その……すまない。
止められる自信がなくて…だな。
つい、熱くなりすぎてしまった……。
あげは、許してくれるか?」

身体の力が抜けてしまって
上り口に座ったまま
玄関の壁に身を預けながらも

恨めしい視線を彼に向けるくらいの
虚しい反抗しか出来ないのだけども

「…ーーーけません」

「ん?何と言ったんだ?」

聞き取れなかったのか
彼が私の顔の前に
自分の顔を屈んで寄せて来る

「杏寿郎の所為で、
動けませんって言ったんです!」

「あげは…、
どうせしばらく動けないのなら……」

スルッと両方の頬に
手を添えられてしまって
顔を彼の方へ
向けさせられてしまうと

「君の…、そうなって
しまっている時間を
延長させてしまって、
申し訳ないのだが……」

「あの、……杏寿郎?
もう、これ以上は……ダメですよ?
あの、……杏寿郎?
私は……、ダメって、聞いてます……か?」

この距離で見つめ合ってるから
彼の目を見ればわかるけど
杏寿郎の赤い目が揺れていて

彼がそんな目をする時はその
所謂 艶事の時…なので

「ダメは聞き入れ…しかねる。
元はと言えば、
…君が俺を煽ったのが原因だ。
そうやって、動けなくなってしまっている
君に更に追い打ちを掛けるようで、
申し訳ないとは思ってはいるのだが…」

そう言って頬に添えていた手が
片方離れて

ススッと私の顔に掛かる
サイドの髪をすくい上げて耳に掛けると
そのまま耳の輪郭を指先がなぞって行く
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