第30章 蝶の入れ知恵とほどほどの戯れ ※R-15
「いや、そうでもないだろう?
そんな言い方をしなくとも、いいだろう。
月の物の時期にそうするのが、
望ましくないと言われる明確な理由が
あるのは、理解できたからな。
君の身体に行為その物が、
負担をかける事であると言う事は、
理解したつもりだ」
聞き流してる様に見えてたけど
それなりには 聞いてたのか……
とあげはは感心してしまって
「まぁ。ご理解して頂けたのであれば…、
私としては、いいのですが」
「腰でも…さするか?」
「は?……どうして…ですか?」
「宇髄から貰った本に……、
そう言った時期の
女性を労わる様に…とあったからな」
「…そんな事、書いてあるんですか?
宇髄さんの本…
随分と幅の広いバイブルですね…」
「読むか?
……一風変わった、趣向の事も
多く記されているが……、
興味深い内容もあるぞ?」
後ろの穴での性交渉の事も
書いてあったみたいだし……
宇髄さんがくれた本……と言うだけで
内容に不安がない訳ではないけども
もっと普通の趣向の内容は
……書かれてないのだろうか?
「いや、いいです…。また……
何かの機会にでも……」
「そうか、それに関する
君の意見もあれこれと、聞きたいと
思っていた所だったが……、残念だ」
それは 前に刀鍛冶の里で
そう言った本を見ながら
その内容についての
私の意見を聞かれて
それについての私の返答通りに
ひとしきり…と言う
流れが目に見えるんだけど
「だったら、それは…君の
体調が落ち着いた頃に……するとして」
杏寿郎が自分の布団の上に
移動して座ると
「なら……寝るか?」
「そうですね、寝ましょうか」
布団に潜り込むと
布団の間から杏寿郎の手が
私の布団に入って来て
「あげは。手……を、
繋ぎたいのだが……いいか?」
そう杏寿郎が
申し訳なさそうにして
遠慮しがちに尋ねて来る