第30章 蝶の入れ知恵とほどほどの戯れ　※R－１５

俺はそうする事で一時的には
そう言った欲望は
抑えられるかも知れないが

変にそう言った事を意識して
彼女の方は…そう言った欲望が
昂ったりはしないのだろうかと

そう　思った疑問を問うと

一瞬あげはが
何とも言えない表情を
浮かべたかと思えば
ポスンと俺の胸に
自分の顔を埋めて来て

「そっ…それは、
今は…そう言った時期ですから。
ふたりでは当然ですが…、
その…、ひとりでもそうは…
出来ない時期です…ので…、
その辺りは、
我慢するしかないですけど…も」

俺にそうして手伝うと言っておいて…

自分は我慢すると？

そう言うのか…　彼女は

自分が何気なく言った言葉が
俺を煽っていると言う　
自覚があるのかないのか


参った…な　これは



彼の胸に自分の顔を埋めていたので
耳から彼の心音が入って来て
早鐘を打っているのが分かる

その音を聞いていて
気恥ずかしく感じてしまって
そのまま　俯くと
視線が自然と下がったから

気が付いてしまったんだけど

杏寿郎の…
ちょっと　大きくなって…る？

彼の寝巻のその部分の辺りが
少し主張してるのに気が付いて

「無自覚…に
言った言葉なのだろうが…、
今、自分が
とんでもない事を言ったのは
自覚があるのか？君は…。
自分で…言ったんだぞ？
その…君が自分で」

杏寿郎にそう指摘されてしまって
ああそうかと思った

杏寿郎が自分でそうするって言ったから

流れでそうは言ってしまったけども

自分で自分がそうしたいと
感じてもそうは
出来ないと……言ったから

そうしてる……時があるって……
意味に……取られちゃった……か

「想像…してしまいましたか？杏寿郎。
その…私が…、自分でそうしてる所…。
それで…こうなってる？」

「いや、俺が思ったのは
……そうではなくてだなっ」

俺が考えていた事は　別の事なのだが

彼女からそう言われてしまって
一瞬で　それを想像したとは
口が裂けても言えは　しないが……

スッとあげはが
杏寿郎の寝巻が盛り上がっている部分に
自分の手を添えて来て