• テキストサイズ

その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第30章 蝶の入れ知恵とほどほどの戯れ ※R-15



「だったら、
誰の手を煩わせるおつもり…で?」

その疑問が声になって出てしまって居た


「誰とは?当然…、俺の手だが?」


そう当然の様に返されてしまって

ああ そうか

私の手を煩わせないって言ったから

当然 自分で…って事 か

一瞬 どこか他所で済ますのかと
あらぬ心配をしてしまったけど…

良かった 工藤さんが
どんな事を彼に言った…のかは

当人同士にしか分かり得ないのだけども

自分でそうしなさいと
言われたんだったら…

その しのぶちゃんが言ってた
お手伝いを してあげた方が……

いいって事 だよね?


「あっ…、あの、でしたら…その。
杏寿郎がその、ご自身の手を
煩わせるのでしたら…。
その…よろしければ、お手伝いとかを…」


要するに… 俺が俺の手を煩わせる

いや 自分でそうするのを

自分の手を煩わせると
表現するのは些かおかしくもあるが

俺が俺自身でそうするのを

申し訳ないと…あげはは感じているのか

そうさせてしまっていると
思ってるんだろうが


どうにも 手伝いをしたそうな

そんな様子を見ていると…


「そんな顔をされて、
手伝いを申し出られると…、
俺もその…期待をして
しまいそうではあるのだが…、いいのか?」

一度はその彼女からの
申し出を冗談にして
こっちから断ったのに関わらず


性懲りもせずに


また 手伝いを申し出て来る…のか

あげはは…自分の言っている事が
どんな事なのか 理解出来ているのやら

あげはの性分からすれば…

俺が毎日毎日 
見境もなしにとも言えるほどに
何度も彼女を求めるから

それを受け入れられない事に
対する申し訳なさや

俺にそうさせる事への

後ろめたさがあっての 
申し出なのだろうが

そうして吐き出した所で
その感情が満たされる訳でもあるまい

こんな事を考えている時点で
自分の見境のなさは
自分でも承知してしまうより他にないし

恥ずかしい限りでも……あるにはあるが


「仮に、君が俺がそうするのを
…手伝うのはいいとして…だ。
そうしたら君は、その…
…そうしたく…は、ならないのか?」
/ 1961ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp