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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第29章 蝶々達の戯れと入知恵


じぃーっとそれを見ている
伊之助を眺めながら

「春日さんに、
明日…天ぷらにして貰えるか、
頼んであげるね。伊之助」

「あげる…。お前っ…」

ガラッと襖が開いて
杏寿郎が入って来て

「今日はお絵描きをしてるのか?」

「ああ、煉獄さん。そうなんです
あげはさんがとっても絵がお上手で。
俺、知りませんでした…」

「そうなのか?それは俺も
初耳だが…、君は絵が得意だったのか?」

「得意…と言うのかはわかりませんが、
鬼を狩るには要らない特技かなぁっと。
じゃあ、禰豆子ちゃん。こっちの紙に
色んな色でぐちゃぐちゃしてくれる?」

竈門妹は自分が好きな所に
好きな色を使って
殴り書きをしているだけなのだが

そこにあげはが他の色を足して
葉や茎を描き足して行って
色とりどりの花の咲く
花畑の絵に変わって行く

自分があらかじめ紙に
茎と葉を描いて
そこに竈門妹に描かせるのではなくて

あくまで自由に
竈門妹に描かせて
位置も色も自由に

それに自分が寄って行くのか

こんな所もまた 何とも彼女らしい…

「そう言えば…君はまだ
風呂には入らないのか?」

あげはがまだ化粧をしたまま
だったので杏寿郎がそう声を掛けた

「あっ。忘れてました…つい
お絵描きに夢中になってしまってました。
ごめんね、禰豆子ちゃん。お風呂一緒に
入れたらいいんだけど…、今はごめんね?
後で、香油で髪の毛梳いてあげるから」

と言ってお風呂に行ったかと思ったら
あげはがごちゃごちゃと
色々と持って戻って来て

「禰豆子ちゃん、春日さんが
お湯、沸かしてくれるって。
ここで頭洗ってあげるね」

「む~ぅ、ん?」

「え?どうするのかって、まぁ、見ててくれる?」

バスタオルの中心に
棒状にした新聞紙を入れて巻き
それがUの字の曲がる様に
あげはが調整していく

更にバスタオルを巻いて
太さを調整して行く

それをゴミ袋の中に入れて
縁側の外に空の桶を置いて
座布団を畳んで並べ
その上にもう一枚の座布団を
傾斜を付けて広げた


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