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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第29章 蝶々達の戯れと入知恵


随分とこうして 
カナヲと手を繋いで歩くのは
久しぶりに感じて

「大きくなったね。カナヲ…。
あんなに小さかったのに…、
もうすっかりお姉さんになっちゃって」

「だって、もう…16だし…。
……大きくもなるから」

そう恥ずかしそうにしながら
カナヲが返して来て


蝶屋敷に付くと
あの3人に抱きつかれて

しばらく身動きが
取れなくなっていたのを
通りかかったアオイに助けて貰った

「あげは様。
お戻りになられてたのでしたら。
お声を掛けて頂ければ…、
お出迎えしましたものを…」

「ご、ごめんね?
アオイちゃん。ただいま…」

そう申し訳なさそうにしてあげはが言うと

「お帰り…なさい。あげは様
しのぶ様がお待ちですので」

そうそっぽを向いたままで返されて

しのぶに会うべくして
診察室へ向かった

コンコン 診察室のドアをノックする
たった数日…しかここから
離れて居ないのに

もう 随分と前にも思えてしまって


「しのぶちゃん。居る…?」

ドアの前から声を掛けると
ガチャと向こうからドアが開いて

目の前にしのぶの姿があった

「しのぶちゃん。
用事があるって聞いてたから、
先にカナエちゃんの所に
行ってたんだけど。
そこでカナヲに出会って…」

「あら?あげはさん
……出会ったのは、
カナヲだけ…でしょうか?」

その口調は静かで
それでいて 誤魔化しは受け付けないと

そう言っていたので

「不死川君にも…、出会ったけど?」

「そうでしたか…、でも…貴方が
ここに居ると言う事は…。
やはり不死川さんは
臆病者のいくじなしって事ですね。
でも、…安心しました」

そうしのぶが言うとにっこりと
あのいつもの笑顔を浮かべてた
顔は笑顔だけど
随分と棘のある言い方だったな

「あの…、しのぶちゃん。
不死川君は…
いくじなしとかじゃなくて…」

「ああ、甲斐性なしでしたか?
それはどっちでもいいですけど。
所で、あげはさん。炭治郎君から、
お土産は、受け取って貰えました?」

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