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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第28章 巡る流れと蝶と蝶


「わからない?
でも、不死川さんには…、
分かってるんですよね?」


わからないと彼が言うのは 恐らく

自分の中にある 
自分だけが理解している

その 理由に ついてを


私に対して 
どう説明をしたらいいいのか

それに対しての 
わからない…なのでしょうけども


しのぶの深い紫色の瞳が
じっとこちらを見つめていて

ふぅっと短くため息をつくと
やれやれと言いたげに肩を竦める

「まぁ、そう貴方が
仰られるのであれば。
私からは、無理にはお聞きしませんよ~。
貴方が…、私に話したいと
言うのなら別でしょうけども。
不死川さんが
それを話したいと思って居る相手は、
恐らく私ではないでしょうし…?」

そのしのぶの言葉を聞いて
今度は不死川の方が
はぁーっとため息をついて

ガシガシと自分の頭を掻いて
その白髪の髪を乱れさせた


「前々から思ってたけどもよォ。
大概、可愛くねェよなぁ、お前も」


可愛くないと言われたのに

当のしのぶの方は
ニコニコと笑顔を浮かべていて

不死川の方は
苦虫を嚙み潰したような顔をしていた


「不死川さん」

「あ。何だァ?」


「お前も…って言うのは、
どっちの姉さんの事ですか?」


そう言ってしのぶが
満面の笑みを不死川に向けた


「ま。お前からすりゃあ、
どっちも姉貴…、みたいなもんかァ…」


「私からしたら、どっちの姉さんも
自慢の姉さんですけど?
まぁ、不死川さんからしたら…
どっちも、可愛気のない
姉だったかも知れませんけど?」


不死川さん自身がこうだったから…

察しのいい二人はそれを察して


カナエ姉さんは

彼との未来を望んだりはしなかったし


あげは姉さんは

煉獄さんとの未来を選んだ…



「二兎を追う者は一兎をも得ず、
…とは言いますけど」



そう若干の嫌味を込めて
しのぶが不死川に言うと
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