第28章 巡る流れと蝶と蝶
炭治郎はその杏寿郎と
あげはと善逸の会話の方向性が
それぞれに意味合いが
違う気がしてならなかったが
聞くに聞けずに傍観する事にした
煉獄さんの体力が有り余ってる理由って
そのつまり……
あげはさんと……って事だよな きっと
善逸が 煉獄さんは
凄そうだって言ってたけどって
俺は一体何を考えてるんだぁああっ
ふと炭治郎の脳裏に
禰豆子の顔が浮かんで来て
禰豆子 ああそうだ禰豆子…
夜になったら禰豆子を出してあげて
あげはさんに会わせてあげよう
禰豆子 あげはさんが居なくて
ずっと淋しそうだったからな
それで思った事があった
「煉獄さん!折り入ってご相談したい事が。
その俺の妹の事で…なんですけど」
「竈門妹の事でか?どうした?」
2人で話したいと言われてしまって
そのまま竈門少年に
中庭に隅まで誘導されてしまう
多分この距離でも
善逸には会話は筒抜けるけども
こう言うのは気分だ
「竈門少年!ここで話しても、
我妻少年には聞こえるんじゃないのか?」
「俺が相談したいのは、
その、…禰豆子の前ではあげはさんに
その、あまり…触れたりとかそう言うのを
控えて頂きたくあるのですが。
まだその、禰豆子は子供みたいな
物なので!教育に悪いと思うのですが」
「君の妹はあげはに、
懐いているのだったな。
確かに、少年の妹は無垢な幼子の様な
印象を受ける。竈門少年が言いたい事も、
理解はできるが…その」
「いえ、その、ここは煉獄さんの
お屋敷なので。お二人が、結婚を
控えられたご関係なのも、
俺は知ってますから。
その、俺が言いたいのは…」
「要するに、俺と彼女の艶事を
…君の妹に見られない様にしろと。
そう言いたいのだろう?」
艶事と言うその声色が
普段の杏寿郎の声からは想像も
出来ない位の色気をはらんでいて
同性でありながらも
不覚にも ドキドキとしてしまい
あらぬ妄想をしてしまいそうだ