第27章 あの人の声と音の波に重ねる呼吸を
情報を整理する
これがかなり重要になる稽古だ
「ええ?これぇ~、
今、どうなってんのっ?
頭混乱して来たんですけど、なんか
痛くなって来たんですけど?頭っ!」
「目の前のお前等、
ぶったおしゃいいんだよ!」
と叫びつつも伊之助が何かに
足元を取られて軽くふらついた
「それは違うぞ?嘴平少年。
今は、君達は共闘だぞ?」
コロコロと変わる状況に
2人は混乱してる様だった
「杏寿郎、休憩しましょう。
この稽古は脳に疲労が溜まります。
速やかに糖分と酸素を脳に補給しなくては」
そう言い残して
あげはがどこかへ行ってしまった
雷の呼吸を使って
と思って居たら
縁側に掛け布団を畳んで
片側が低く片側が高くなる様に
なるように形を整えて敷いて行くと
白く濁った液体が入ったコップを
3人の前に並べる
「これを飲んで、
あそこで頭低くして横になって休憩する」
あげはが3人にそう指示をして
白い液体の入ったコップと
変な形に敷かれた敷布団を指した
得体のしれない濁りのある
白い液体
炭治郎がそれに鼻を近付ける
それに口を付けるのを
善逸が戸惑っていると
伊之助がガバッとそれを
飲み干した
「んだこれっ!甘ぇぇし、すっぺぇっ」
甘いのに酸っぱい?
意味が分からないと思いつつ
一口飲んでみると
確かに伊之助が
甘くて酸っぱいと表現しただけあって
凄い酸味があるのに
甘い液体だった
「あげはさん、これは…」
「飲んだら、伊之助はあっち。
頭低くして深呼吸して、脳に血流を
送るのを意識して血液の流れを
呼吸で制御してコントロールするの。
ああ、これは、クエン酸とブドウ糖を
水に溶かしてるから。疲労を回復しながら、
糖分を速やかに補給できるから。
ブドウ糖なら分解を必要とせずに、一番早く
体内に糖分として届けられるから」
「俺は…、その話を聞いた方がいいのか?」
そう言いながら
こちらに何とも言えない顔を向けて来て