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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第26章 傷跡の理由の裏側


当然 何度も使ってる型だから
私への負担も限りなく少ない

防御壁としての利用を目的としての
細分化だったから

鏡面からの始動にばかり
私が固着してしまって居たが

鏡面迷宮からであれば
最初から複数の鏡の所持が出来るし

本来の使用ならば 鏡面迷宮は
相手の動きを止める為の
鏡の利用法ではあるのだが

「ふむ、発想の転換…と言う事か」

「それにトリカゴの、発想の転換ならすでに
あの時にしていたじゃないですか。ホラ!
あの、列車で。逆反射のトリカゴなら
本来の使い方ではなく、防御に使えますから」


確かに あの型は
鏡の牢獄へ
相手を閉じ込める型ではあったが

あの無限列車での応用型ならば

内部を守る為の防御壁としての
性能もかなりの物だったからな…


「が、時間がないのも分かるが。あまり、
根を詰め過ぎるのもどうかと思うがな?」

「だったら、休憩しますよ」

そう言って
あげはが中庭から
こちらへ向かって来て

縁側の石段に上がると
そのまま履物を脱いで
広間に入ってくる

「お茶でも用意させるか?」


「いいですよ、そんな激しく動いたり
してませんから。あ、そうだ……。
折角ですから、お話…しときますね?」


「話?何の事だ?」


そう言いながら
広間の衣桁掛けに掛かっている
杏寿郎の羽織の前にあげはが移動する


杏寿郎の羽織の下の方の右寄りの位置にある
目を凝らさないと見えないくらいの
薄い薄い染みを見つけて

あげはが 懐かしそうに目を細めた


「ああ、やっぱり、…そうでしたか。
杏寿郎の、この羽織は…
槇寿郎様が着ていらした物ですよね?」

炎柱の羽織は代々の炎柱で
継承して来たものなのだから

俺の着ているこの羽織は
父上から受け継いだ物である事に
なんら間違いはないのだが

「ああ、かようにも。
それは俺が父上……いや、
先代の炎柱から継承した物だが、
…それがどうした?」

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