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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第26章 傷跡の理由の裏側


身支度を整えて
洋館の連れ込み宿を後にした

大通りを歩いていると

隣を歩いていた杏寿郎が
手を差し伸べて来たので
差し出された手をあげはが取った

指を絡めて手を繋ぎながら歩く


「今度は…、泊まるか?」

「あ、え、…そう、ですね……、
それも、いいかも知れませんが」

今は負傷してるから休養中だけども
実際…… 仕事に戻ってしまえば

こうもゆっくりとした時間を
彼と過ごす事もないのかな

「どうした?あげは、考え事か?」

「いえ、こうして二人で過ごすのも、
今だけなのかと思いまして……、
また日常が戻れば…」


「君は、忘れたのか?君は俺付きだろう?
無論、任務も同伴だが?」

「へっ?」


さも当然と言うように言われて思わず
気の抜けた声を出してしまった

そうか そう言えばそうなるのか

私は炎屋敷付きでなくて
炎柱である杏寿郎付きなのだから


当然 任務にも
彼に同行する形になるのか…
盲点…だったな

「まずいな……」

広場にあった時計を見て
杏寿郎がそう漏らした

「何か、よろしくなかったんですか?杏寿郎」

「あげは、このままでは仕立て屋との
約束の時間に少々、遅れてしまいそうだ。
走れるか?」

そう杏寿郎が問いかけて来て
私はそんなに高いヒールでもなかったので
走るのには問題がないと告げると

「そうか、なら、少々急ぐぞ!」

「あ、ちょ、待って下さいっ。杏寿郎?
もうっ、待ってって言ってるのに!」

一呼吸出遅れただけなのに
すでに杏寿郎の姿は
遥か先に行ってしまったので

あげはも少しだけ雷の呼吸をすると
それに続くべくして
地面を蹴って駆け出した

周囲の景色は流れる様に過ぎて行く


「でも、先程の場所から仕立て屋までなら、
私達の足で走れば、5分もあれば着きますよ?」

「まぁ、距離にしたら4里ほどだが……。
君はやはり、足が速いな…」


「悲鳴嶼さんや、宇髄さんや、不死川君、
ほどではないですよ?」

「まぁ、あの3人の速さは異常だがな」




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