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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第25章 昼下がりの密事(みそかごと)※R-18


それとも焦れてしまっているのか

そうして欲しいと
素直に言わない辺りも
彼女らしいと言えばらしいのだが


正直な所

こっちとしても この煮え切らない
反応は些か 頂けないと思って居た頃だ


「まぁ、俺も……物足りないと
思っていた所だしな……
普通に、させてくれるか?」

「あ、なら、ネクタイ…解きますか?」

「いや、問題ない…、
どうとでもできるからな」

そう杏寿郎が言いながら
手首を数回捻ると
いとも簡単に
その手首の拘束を外してしまった

視線がこちらに向いていて

その表情を見て思わず
あげはは 胸元の乱れていた
バスタオルを手で押さえながら

ズリッとベットの上で
後ずさりしてしまって

何となく 距離を取ってしまっていて
更に そのついでに
外れていたバスタオルも
ついつい 片手で巻き直してしまった


理由は 分かってる


杏寿郎の目……が

変わったからだ


「もう、それ以上は…下れないが?
どうして下がるんだ?俺が怖いか?あげは」

「いえ、別に…その様な事は…」


いや 訂正したいかも

怖いかも 笑顔が

その満面の笑みが 怖いかも? だって

その笑顔って…


「あの、杏寿郎……、そのっ」

「焦らしてしまっただろう?
その分……。君がもうそうならないと
言うまで、そうしてやろう」

確かにもどかしいとは
感じては居たけどもっ……

でも でも… 

手 繋いでする 
いつもの あの

口付けはして貰いたいかも

「杏寿郎……、あのっ、手を…」

「ああ、言われずとも分かっている。
手を繋いでして欲しいんだろう?」

ちゃんとそうして欲しいって
言わなくても
分かってくれたのが嬉しくて
胸がキュッと締め付けられる

そっと髪を撫でられながら
あちこちに落とされる口付けでさえも
もどかしく感じてしまって

「あげは。
そんな顔しなくても…ちゃんとする」

「んっ、杏寿郎…、して欲しい、のっ…」

そんな風に 強請られてしまっては

形無しだな 俺も

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