第25章 昼下がりの密事(みそかごと)※R-18
いつも感じている 刺激よりも
物足りない……って
「そっ、そんな事は、
んんっ、ないです……よ?」
「君が、これを外してくれたら……。
もっと……君を悦くしてやれるが?」
杏寿郎が そうあげはの耳元で囁くと
「そんな事、思ってませんからっ」
とあげはが言って来たので
まあ 彼女は少々強情な所があるから
いや かなり…か
この返答も俺の予想通りではあるが
そう返して来るのなら
俺にも考えがある
「なら、あげは。
この遊びの趣旨を…変えないか?」
そう 杏寿郎が提案して来て
遊びの趣旨を変える…とは
一体 とあげはが考えていると
「趣旨を……変えるとは?」
「時間延長だと言う事だが?」
手を拘束されていて 使えないので
杏寿郎が私の肩の辺りに
顎を乗せて来ると
その勢いで後ろに倒される
再び唇を重ねられてしまって
荒々しく口の中を舌で舐め尽されるように
口付けられると
名残を惜しみながら離した
唇の端から絡み合った唾液が
糸を引いてテラテラと光っていた
乳房と乳房の間に顔を埋められて
今朝の事を思い出してしまいつつ
谷間を下る様にして
舌を這わされて行くと
胸元の巻いていたバスタオルは
いつの間にか解けていて
胸の下側から外側へと向かって
胸のラインを縁取りながら舐められて行く
胸の横の方側へ舌が
伸びて来た時に思わず
身体が反応して跳ねてしまった
「んっ、あっ、あ、ぁあん」
私が 声を出してしまえば
ここだと教えているような物なので
そこの部分ばかりを
執拗に責められてしまう訳で
余計に声が漏れ出て来てしまう
いつもならば…
きっとこうしながらも
空いている手で反対の胸の先を
弄りつつももう反対の手は
別の部分を弄って来てるだろうし?
焦れったいと言えば焦れったいし
物足りないと言えば物足りないのだが
「ねぇ、杏寿郎……」
「どうした?」
「舌、……乾いちゃわない?
その、舐めてばっかりなのも……」
気を遣われていると言う事なのか?