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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第24章 町行かば ※R-15 


あの時… アイツを
俺にとっては親友であり
コイツにとっては師範である

アイツ… 透真の奴を……

救えなかった 親友を

救えなかった 師範を


引き留められなかった 親友を

引き留めたかっただろう 師範を


救いに行く

決別を付ける 


その為の戦いだった筈だ 



俺  個人としても
冨岡 個人としても


だったら これは何だ?

今 コイツが俺に頼もうとしてるのは

そうじゃないとするのなら 何だ? 

そうか そう言う事か……成程な
だからああ 冨岡は言った訳か

そう言う意味じゃない……と

そうか コイツは
透真との アイツとの
その因果を超えた先に……

アイツらの… 
幸せな姿でも…見てんのかつーの


「冨岡」

「何だ?宇髄」


「お前、……変わりやがったな?
地味なヤローだったクセに、
何があったか、知らねぇが派手に
男前になりやがってよぉ。つまんねぇの」

そう言ってふっと宇随が笑った

「宇髄、お前ほどじゃないがな。
お前には負ける……」

そう言ってふっとほんの僅かに
義勇が口の端を曲げた
普通なら気付かないほどだが
俺にはそれが見えた

コイツが 笑ったのが…


「なぁ、冨岡」

「どうした?…まだ、何かあるのか?宇髄」


「お前の事さ、俺、
勘違いしてたみたいだわ。
お前の事、俺、案外嫌いじゃねぇわ」

「………?どう言う意味だ?」

「冨岡さ、お前。
今度からはよ、俺ん家…来いよ」

宇髄の言葉に義勇が
眉をひそめて
その整った端正な顔を歪ませる

「んな、顔すんなってぇの。
飯……食わせてやるって言ってんだよ」

「……っ。俺が、
飯を…宇髄の家で…か?」

ニヤッと宇随が
少年の様な笑顔を浮かべて

「な?悪くねぇ、話だろ?」

そう宇髄が言って

「そうだな。
……悪くない…かも知れんな。考えておく」

ポンと宇髄の手が
義勇の後頭部に当てられて

「そーれ!お前の悪い所な?
考えなくていいーの。
いつでも来い、俺が許す!いいな?」

宇髄のその言葉にフッと義勇が
口の端をほんの少しだけ曲げて


「ああ、そうする」

そう宇髄の言葉に返事を返した

「決まり。派手にそうしとけ」
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