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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第23章 いつかと昨日の口約束


「あ、ごめんね?何か、その…」

「なぜ、謝る?あげは。…いや、鏡柱」

「でも、……杏寿郎は、呼んでくれるの?
私を…、自分の勝手で、鬼殺隊に残りつつも
柱としての責任から逃れた私を…まだ、柱と」

「それは、昨日も言ったはずだが?
君は柱だ。それに…それは、君の…
責任だからではないのか?だから、
君は柱を退いた、…そう俺は理解したが
違っていただろうか?」

杏寿郎の解釈は正しい……

私が柱を退いた… その理由は

彼を止められなかった事に
彼を鬼にしてしまった事に

私が責任を感じていたから


本当なら
彼が鬼となった時点で
私は自分の腹を
切るべきだったのかも知れない

でも 彼を私の手で
ちゃんと倒さなければと思ったから
私はそれを選ばなかった

けじめをつけたいと思ってたから

私の この手で
全てに決別を付けたかったから

だけど しのぶちゃんは

私にずっと彼は
死んだのだと言い続けて
私がそれを否定しても
それでも そう言い続けて

鬼になったのだとは言ってくれなくて


そして お館様も

私を責めることは一切なさらなかった

責める所か

透真に辛い選択をさせてしまった

悲しい思いをさせてしまった

だから 私は私を
責めなくていいと

何度も私に仰って下さった

そう 何度も

私の所為じゃないと
私が悪いんじゃないと…


私はずっと 許されていて


でも 今思えば
透真さんは お館様に
全てを伝えていたのかも知れない

彼と融合していく中で
自分が抑えつけられるのを感じて

あのまま 今の場所に留まれば

自分が 鬼殺隊を殲滅させうる
脅威になると感じて

彼と共に
私達の前から姿を消したんだろう…て


それが彼の望みであり
願いであるのならば…

私は…彼を…


「炎柱、煉獄杏寿郎!」


凛とした声で
あげはが杏寿郎を呼んだ


炎柱…と


偶然にではなくて
自分の意思で そう呼んだ 彼を
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