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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第23章 いつかと昨日の口約束


「あ、はい。
でしたら、そうさせて貰います」

あげはを先に戻させると
あげはの姿が見えなくなったのを
確認して

「今日は、これから稽古をして
町に出るつもりでいる、その間に
頼みたい事があるんだが…いいか?工藤」

「はい、炎柱様。如何なさいましたか?」

杏寿郎がこの屋敷の
使用人のまとめ役である
工藤と言う男に声を掛けた

工藤は前の炎柱にも仕えていた
経歴も20年以上の
いわばベテランの使用人だ

元は鬼殺隊で隠をしていたが
持病があり隠として仕事をするのに
体力の限界を感じて引退して
柱の屋敷の使用人になった男だ

「早急に、頼みたい事がある…」
「早急に…ですか。かしこまりました」

「いつもすまないな。
世話を掛ける、工藤」

「いえ、それほどでも、……しかしながら…、
炎柱様は、よほど、あげは様が
可愛いらしくて、仕方がないご様子」

「はははははは。そうか、
工藤、お前にもそう見えるか。
俺は、あげはが、どうにも。
可愛すぎて仕方がない限りのようだ。
だが、可愛いだけじゃない、彼女は
優しい…し、そして強くもある……」

「それは、惚気…でありましょうか?
どちらにしろ、かなり心酔…のご様子……
我々としても大変、
喜ばしい限りで…ありますが」

自分で何も思わずに
言ってしまって
杏寿郎がしまったと口を押さえたが
ここまで言った後に押さえても
後の祭りにしかならず

「俺も、正直…驚いている。
彼女といると、今まで自分とは違う自分に
なってしまうんだ。自分でも驚く程……にな」

自分でも知らなかった
そんな感情が
沢山自分から生まれて来て

それだけでなく
その感情が

俺の行動も 支配してしまっていて
それがいいのか 悪いのか…
俺にも判断が付かないでいた


「その……、こんな事を尋ねるのは、いささか
憚られるのだが、工藤には妻も子もいたな?」

「ええ。私には、妻も子もおりますが……」

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