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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第23章 いつかと昨日の口約束


「まだ、時間ありそうだなぁ……」

とあげはが時計を見ながら
漏らすように言った

「でしたら、
卵焼きでもお作りになられては?」

「うーんでも、私は卵焼きよりも
プレーンオムレツの方が……得意なんだけども……
でも、それなら、焼いてすぐに
食べて貰いたいかなぁ……」

と言いながらも
あげはは手際よく卵を
ボールに割り入れて行くと
下味を整えて 菜箸でそれをかき混ぜる

「しかし、手際がよろしいかと……」

「ああ、まあ、蝶屋敷で入院患者さんの分の
食事の当番
も、一応はしていたので……。
洋食の方が、得意ではあるのですが……」

大人数の食事を用意していた事もある
と本人が言っていただけの
事があって 手際よく
卵焼きを焼いて行く

この屋敷の主人は一人で
大人数人分食べる方なので
大人数の食事を用意していたと仰られる

あげは様とは用意する側と
それをお召し上がりになる側としては
ある意味相性がいいのかも知れない

そんな事を考えていると
知らない間にあげはが
新しい鍋に半量程の水を
沸かし始めていて

「すりごま、あります?」

「え、ああ、すりごまでしたら
ありますが……こちらに」

キャベツを適当なサイズにカットして行くと
お酢と他の調味料を合わせて
そこに大量のすりごまを加えて

ゆであがったお湯で
さっとキャベツをゆでると
それを水切りして絞り
その調味料に合わせた

「ビタミンには水溶性の性質を持つ物が
あるので、水に晒すのは極力短時間で…。
キャベツのビタミンは熱で破壊されないので。
しかし、これにも一概には言えず、
資料によっては
…見解が……あっ。すいませんっ…」

あげは達の裏で
下ごしらえをしていた
男性が声を上げる

「痛っ……」

包丁で指を切った様で
その部分を押さえているが
その間から出血が溢れて来る

「急いで流水で洗浄して下さい、
恐らくですが、すぐに対応できますから。
指は切り落としておりませんね?
指は、曲がりますか?」
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