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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第23章 いつかと昨日の口約束



あの後いつの間にか
眠ってしまって居たようで
室内の明るさからするに
夜が明ける少し前のようだった

そっと 隣で眠っている杏寿郎を
起こさない様に気を払いながら
あげはが布団から抜け出ると

そのまま杏寿郎の部屋を出る

実は ある事を考えていて
蝶屋敷を出る前に
手配していた事があったから

それに あのまま朝まで
杏寿郎の隣で寝ていたら
きっと朝から……なんて事にも
なりかねないしね

それも多分
高確率でそうなるんじゃないかと…

そのまま 台所に向かうと
既に屋敷の使用人の女性が
朝の食事の米を炊いている最中だった

「あげは様、おはようございます。
昨日、賜りました件、
準備が出来ておりますが?」

「すいません。お手数を
お掛けしてしまいまして……」

何となくこうなる予感はしてたから
ちょっと昨日の夕食の合間の
お手洗いに行くついでに
こっそり お願いしていた事があった

こちらにと女性に案内されて
台所からほど近い和室へ
案内されると

そこには普段使いの着物と
簡単に私が身支度を
整えられるようにしてくれていて

「すいません。何から何まで……」

「いえ、でも私達も……、
とても喜ばしく思っておりますので」

あげはがその使用人の女性に礼を言うと
気恥ずかしそうにそう返されてしまって

「私は、炎柱様が、柱になられてから、
ずっと、炎柱様にお仕えさせて
頂いておりますが、炎柱様が、女性を
伴って……お屋敷にお戻りになられた事は、
一度もなくて……それに」

あげはが寝間着から着替えようとしたのを
手伝うような動作を彼女が取ったので

「え、あの、私は大丈夫です。
自分で着替えも出来ますし…」

ああ そうか使用人だからか
私が着替えるのを手伝うのに
ここに控えてくれてたのか

「いえ、そうは行きません…。
未来の奥方様のお世話をするのは
使用人として当然の務めであります」

その様に言われて
頭を下げられてしまって

「いえっ、でも私はっ、まだっ……」
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