• テキストサイズ

その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第3章 琥珀糖の


「これから、どうされますか?
少し仮眠でも取ります?」
日中でもあり 
まだ鬼の動き出す時間でもないし
汽車の中も変わった様子もなかった
夜に向けて体を休めておくのも大事な事だ
「それもいいが、少し、話でもするか?」

他愛もない話をして
仕事の話をして
それから家族の話に話題は移っていた

「そっかぁ、煉獄君には弟がいるんだ。
ちょっと見てみたいかも」
彼と彼の父はよく似てるので
きっと彼の弟も
彼によく似てるんだろうなぁと思った

「なら、見に来るか?
うちに遊びに来るといい」
「だったら、またその時は、
タルトか何か作りますね」
「君の作る菓子は美味かったからな、
千寿郎も喜ぶだろう」

彼は弟のことをとても大事にしているのか
弟の話になると 饒舌な様だった
でも 彼は弟や母親の話はするが
父親についての話に触れようとはしなかった

「あの…」「どうした?」
「あ、…いえ」
聞くに聞き出せず困っていると

「君の家族の事を
、話してはくれるだろうか?」

「私には…その…、家族は」
「…いないの…だな。すまない。
悪いことを聞いてしまったな」
「いえ、今は蝶屋敷のみんなが、
私の家族みたいなものですから…」

あげはの髪にもしのぶやカナエと同じ
蝶の髪飾りがついている
血の繋がりこそはないものの 
彼女たちは“家族”と呼べる存在なのだろう

「君のすぐ下の妹は、心配性の様だがな」
そう言って ハッハッハッハハと笑った

話し声も大きいが 笑い声も大きい…な
屈託もなく笑っている姿は 表裏のなさそうな
明朗快活な性分の様に映る
先程 私の事を可愛いと言ったのも
側にいるといいと言ったのも
そうさして 深い意味も無いのかも知れない…

すぐ下の妹…と言うと
しのぶちゃんの事だろう
「しのぶちゃんは、しっかり者ですし、
落ち着いてますから。
カナエちゃんも私より年下だったけど、
凄くしっかりしてて
出会った時も同い年だとお互い思ってて、
2人でいると双子に間違えられたりとか…」
/ 1961ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp