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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第20章 炎柱 と 鏡柱


更にお伺いを立てるように
下から見上げて聞いて来られると
グラグラと自分の中の何かが
崩れてしまいそうになる

ダメ 惑わされたら
作戦なんだからこれは 彼の

でないと このまま
また 彼に抱かれてしまって

そのまま夜になっちゃう


「しませんからね?杏寿郎」

「だったら、せめて……」

スッと彼の唇をあげはが
手で覆う様にして隠させる

「せめて、口付けだけ?そんな事を言って、
またさっきしたみたいにして、私を
懐柔させる作戦でしょう?騙されませんよ?」

「なっ、君は俺の考えている事が分かるのか!」

ってそうするつもり満々だったと
自分で言って来たし この人っ

「杏寿郎」

いつになく 低い声で
若干の殺気がこもっているのは
俺の気のせいではないな…これは


「今ちゃんと、我慢しないと。
夜はなしですからね?」


ときっぱりと怒っている
口調で言われてしまって

俺が淋しそうな顔をしていたのか
ぽんぽんと頭をあげはに
撫でれられてしまって

「そうやって、俺を子供扱いするのか?君は」

「いい子でしょう?杏寿郎は……、だから」

あげはがスッと
杏寿郎の耳元に唇を寄せて来て
鼻先を彼女の甘い香りが掠めて

「ちゃんと、我慢できるでしょ?
ちゃんと、我慢出来たら…夜に、ね?」

そう甘い声で囁かれてしまって
思わず身体が反応しそうになるが

「ならば。ぜ、善処しよう…」
「そう、それは良かった」

ガシッと杏寿郎に手首を掴まれて

「だが、夜はその代わり、
容赦はしないが?いいのか?」
「容赦……して頂けた覚えがないのですが?」

と嫌味っぽく返されてしまった

そう言うと
俺に背中を向けて
あげはが歩き始めて

「杏寿郎、お屋敷を案内して貰っても?
私、まだお手洗いの場所も
おうかがいしておりませんが?」

そう指摘されて
確かにその通りだったと気付いた

俺も相当だな……

あげはがここに来てそれなりに
時間も経過しているのに…

怒られても当然か…

「ああ、すまないな。俺の屋敷を案内しよう」

杏寿郎に屋敷の内を案内してもらって

と言うのもお手洗いにいい加減
行きたかったのもあったのだけども



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