• テキストサイズ

その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第20章 炎柱 と 鏡柱


負の呪縛から救って欲しいと
お館様が仰ってた…

透真を 透真さんを救って欲しいって


「そうさせたくないと…思ってる。けど…
戦う、…覚悟はできたけど、でも…柱には…」


救いたい 彼を助けたい

そこから…

だけど きっと 今の私は
柱に 柱の名に
相応しい存在なんかじゃ……

それに この戦いだって

いや この戦いこそが
私の個人的な物なのに……


「お館様は、君に…その一戦だけ鏡柱として
彼と戦って欲しいと仰っていた。その事の
その言葉の意味を考えるんだ…。あげは。
いや…、違うな。鏡柱!」


鏡柱……?


杏寿郎の口から
”鏡柱”と呼ばれて

あげはがハッとする
彼には私が 柱と見えていると言う事?


「君がそれを否定しようと、
何であろうが、君は…柱だ!違うか?鏡柱!」

「私は、元・鏡柱だよ!」


「いい加減にしたらどうだ?だったら……」



ビリッとその場の空気が震えて

杏寿郎の纏っている 気配が変わった


”来る”と


そう感じた 瞬間だった


彼が刀掛け台に置いていた
日輪刀に手を掛けると
移動しながらそれを鞘から抜き取り


斬りかかって来る


ガキィン

あげはが荷物の中に
袋に入れたままにしていた
日輪刀の鞘でそれを受ける

日輪刀を入れていた
袋が断たれて そこから中の鞘が見えた

そのままその袋の切れた部分から
乱暴に日輪刀を抜き取ると
畳の上に袋を あげはが捨てて

傷の入った
鞘を素早く抜くと 鞘も投げ捨てて
日輪刀を構えた


杏寿郎が腰を落として
横に刀を倒して構える


あの構えの形

不知火で来るつもり…なのね


別に受けるなら
昇り炎天でもいいし、
盛炎のうねりでもいい

でも 私はそれを炎の呼吸に
拘る必要もない

だったら



スゥウウウゥ
シィイイイイッ…ー



この呼吸の音…そうか

成程 彼女は
水と雷を合わせた
あの技で受けると…言う事か

かなり…正直
あの技で来られると
こちらに分が悪い

俺の不知火より
彼女の技の方が速度が
各段に速いからな


が しかし 自分から
始めたのだ……引く訳にもいくまい

/ 1961ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp