第19章 心 向き合う ※R-18
四六時中?
って四六時中
ずっと 杏寿郎に
こうされるって事?
「ダメですから!ダメに決まってるっ!
当分はそうならないですよ。それにその
……例え。そう言った時期であったと
しても、確率的には2~3割ですよ?」
「そうなのか?
そうか…難しい物なのだな……」
ほら やっぱり
しのぶちゃんのお守り
貰ってたら怒られる所だったし
「でも、その前に…色々と……」
「あげは、なら、明日は出掛けないか?
君にはまだしたい事もあるだろうが、
先の準備は早い方がいいからな!」
何とも杏寿郎らしいと思って
自然と笑みが零れた
「俺は……、やはり君を選んで正解だったな」
「またまた、そんな事を言って
…何にも出ませんよ?あ、そうだ!
あの……私、まだ正式に杏寿郎から
こちらへの着任の命を
受けていないのですが?」
しのぶからは
蝶屋敷付きを解除されたと
命を受けているが
赴任先である 炎屋敷で
正式に着任の命をまだ 受けていなかった
「なら……、ここでは無理だな。
あの、羽織は持って来ているか?」
それはあの時
再びお館様から賜った
あの鏡柱の羽織の事だ
「広間に羽織を掛ける、
衣桁掛けがあるからな。
君の羽織もそこに掛けておくといい……」
彼の口ぶりからは
今すぐにでも そうしてくれそうだが
私の方はとてもすぐには
身体が動きそうになかった
「それはありがたい申し出なのですが、
もう少し、休んでからでも?」
「そうだな。
もうしばらく、ゆっくりするとしよう」
それから しばらく
裸のままで抱き合って過ごして
四半刻強程が過ぎただろうか…
身体のあの疲労感も収まって来て
動けそうになって来たので
彼の肩を叩いて名前を呼んだ
「もう、動けそうか?あげは」
「ええ、お待たせして、すいませんでした」
案内しようと
杏寿郎が立ち上がると私に
手を差し伸べて来たので
その手を取ると身体を引き上げられる
畳の上に散乱していた
着物をを手に取って
慌てて袖を通した
衣服をお互いに整えると
玄関まで戻るとさっきの部屋は
屋敷の中でも奥に
位置していたのだと気付く
玄関に置いたままになっていた
荷物も部屋に運ぶように言われた